クトゥルフ神話~ラヴクラフト傑作選<br> クトゥルフ神話~ラヴクラフト傑作選〈2〉チャールズ・デクスター・ウォードの怪事件

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クトゥルフ神話~ラヴクラフト傑作選
クトゥルフ神話~ラヴクラフト傑作選〈2〉チャールズ・デクスター・ウォードの怪事件

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  • サイズ B5判/ページ数 128p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784049126235
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0979

内容説明

私立の病院からチャールズ・デクスター・ウォードが謎めいた失踪をするという始まりの部分から、読者は彼の一族の衝撃的な歴史と、死体泥棒も絡んだ悪の渦巻く暗い地下世界へとまたたく間に引きずり込まれる…1927~28年にわたって書かれた本作は、H・P・ラヴクラフトの最も野心的な作品のひとつである。ラヴクラフトの生前には発表されず、1941年に初めて簡約版の形で『Weird Tales』誌に発表された。完全版がようやく収録されたのは、1943年にアーカム・ハウス社から出版された短編集『Beyond the Wall of Sleep』においてのことだった。以来この作品は、徐々に恐怖が増幅していくラヴクラフトのホラーフィクション様式の、最たる成功をおさめた小説と見なされている。ラヴクラフトが本作の出版に乗り気でなかったのは、自分の作品全般の質に根深い疑念を持っていたからだ。この物語がアイデンティティや存在の性質への疑いを綿々とつのらせていくのにも、おそらくその影響があるとみられる。だが、ラヴクラフト自身の疑いはさておき、この小説にはホラー小説の読者を喜ばせるものが数々含まれている。故郷のロードアイランド州プロヴィデンスを舞台に、ラヴクラフトはこの陰気な物語をなじみの現実に見事に着地させ、恐怖の出現をますます効果的なものにした。さらに、I・N・J・カルバードが巧みな脚色でこの物語をコミックの世界に移し替え、もとの素材の描写や息をもつかせぬ展開を見事に表現してくれた。ラヴクラフトがこの小説の成功を疑っていたとしても―この作品の出版時もまだ疑いが続いていたとしても―それが根拠のない疑いだったことは証明されたと言えるだろう。

著者等紹介

ラヴクラフト,H.P.[ラヴクラフト,H.P.]
米国で、怪奇小説・幻想小説の先駆者の一人として知られる小説家(1890年~1937年)。生前は無名に近かったが、死後、一連の小説作品が「クトゥルフ神話」として体系化され、広く知られる存在となった。スティーブン・キングなどにも愛読され、「宇宙的恐怖(コズミック・ホラー)」とも呼ばれるその世界観は、多くのクリエイターに影響を与えている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

sin

62
ラヴクラフトの数少ない作品の中でもホラーとして秀逸で物語性もしっかりとした本作はコミック化に適しているとは云うもののこのペンシラーには荷が重かったのではないだろうか?よく云うマンガチックな絵柄がこの恐怖の物語を軽く見せている。加えて登場する人物の表情の乏しさは致命的だ。アメコミの常としてカラーで描かれているが、まだ漫画のようにモノクロで描かれていた方が雰囲気が出てましだったかもしれない。2020/03/17

起死回生の一冊を求めて

0
じわじわと忍びよる狂気。まさに、這い寄る混沌。ラヴクラフトってやっぱりすごいなと思わせてくれる。彼の小説を読みにくいと感じている人でも、この本ならなんとか読めるでしょう。まあ、これはこれである意味読みづらいですが 笑 読んでいくうちに登場人物と同様に読者も迷宮に迷い込むような気分を味わえます。2023/01/21

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