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内容説明
かつて、あたしにはたった一人だけ友達がいた。過去形なのは、彼女が一つの約束を残し、あたしを置いて遠いところへいってしまったから。でも、ううん。だからこそ、あたしはその約束を果たさなくちゃいけないんだ。そんな願いを叶えてもらうために神様から与えられた試練の中で、風祭叶羽、宮野碧や高峰瑠璃、そして写真部の皆と過ごす内に、あたしは自分が本当に求めていた願いに気付くことになる。―なのに、ああ、どうして。“絶望”って思ってもみないタイミングでやってくるのだろう。これは、友達すらうまく作れない不器用なあたしが、“黄金色の景色”に辿りつくために一歩を踏み出す物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
33
試練を無事に乗り越えた燈華の奇跡を見届けた叶羽。しかし、ようやく訪れた穏やかな日常を過ごす彼の前に、とある小説を手に告白してきた黄金井月泪の登場で事態は一変する第二弾。同じように神様から試練を与えられた月泪。未だ胸に後悔を抱き続けている叶羽と、友達をうまく作れない不器用な月泪に、すっかり正妻感が出てきた燈華先輩やAzureの二人たちも絡めての展開はとても眩しい青春でしたけど、もちろんそのままで終わるはずもなくて、けれどみんなに支えられながら信じて乗り越えた先に待っていた結末にはぐっと来るものがありました。2019/08/10
まりも
28
燈華の試練を無事乗り越え、ようやく平穏を手に入れた叶羽の前に、新たな試練を与えられた少女が現れるシリーズ第二弾。良い。どうしようもないくらいぶきっちょで真っ直ぐな少年少女の一瞬一瞬が迸る青春ストーリーを堪能させて貰った。どこにでもあるありふれた日常の眩しいくらいにキラキラした感じと、どこか幻想感を感じる切なくで儚くそれ以上に美しい青春。この二つが見事に交わり唯一無二の物語に仕上がっていた。友達とは何なのか。みんなで生きるとは何なのか。人生における大切な事を教えてくれる1冊。ラブコメも良い。満足です。2019/08/15
稲荷
25
このシリーズ気に入りました。切なさも感じるけど明るい気持ちになれます。今巻のメインキャラもいいけど、今のところ先輩が一番好きかな。2020/09/17
真白優樹
18
燈華の試練を越え平穏を掴んだ叶羽の前に、新たな試練を与えられた少女、月泪が現れる今巻。―――今ここにしかない一瞬を重ね皆で見つけよ、一等星の黄金の輝き。 試練は終わりを告げず再び始まる。不器用で真っ直ぐな叶羽質が再び試練に挑む今巻。一人じゃ掴めぬものがある、一人だから繋げる手がある。迷って格好つけて遠回り、そんな彼女が気付けたことが新たな花を咲かす巻であり、瑞々しく切なくどこか甘い、幻想に彩られた青春が更に愛おしくなる巻である。花は集まり季節は巡る。熱い季節に咲く新たな想いの花とは。 次巻も楽しみである。2019/08/13
りこ
13
あのネ第2巻。金髪碧眼の美少女・黄金井月泪をヒロインに据え、年に一度願いが叶うとされる町で青春ストーリーが繰り広げられていく。月泪が求める"黄金色の景色"とは? 前巻同様、文章表現がとても美しく、トワイライトの描写などは特に読んでいるとドキドキしてくるほどだった。また、叶羽の趣味である写真は、これまで一人の作業だという印象が強かったのだが、皆で協力してロール焼きを徹夜で行う場面では、チームものならではのワクワク感がでていたのがおもしろかった。次巻がターニングポイントになる予感がする。2019/08/27