内容説明
血のつながりとはなんだろう？私にとっての家族は幼い頃に事故で死んだ父親と、その後育ててくれたインスク伯母だけだった。が、私は伯母の期待を裏切り、職を転々とした後、ボディガードになった。あるとき私は、同僚のポールとともに会社重役の警護についていたが、不注意がもとで彼を死なせてしまった。友人でもあった彼を失った哀しみと罪悪感から私は犯人の行方を追うが、やがて真のターゲットが重役でなくポールだったのではとの疑問が浮かぶ。同じ疑いを持つ女性記者とともに、知られざるポールの私生活を探る私の前に意外な事実が次々と現われ、やがて２０年前に事故死した父親の死の真相へと繋がっていった！孤独な心を抱えるボディガード、アレン・チョイスが父の死の謎を通し、真の家族の絆を問う。心を震わせるアジアン・ノワール。
著者等紹介
チャン，レナード［チャン，レナード］［Ｃｈａｎｇ，Ｌｅｏｎａｒｄ］
ニューヨーク生まれの韓国系アメリカ人作家
三川基好［ミカワキヨシ］
英米文学翻訳家。早稲田大学文学部教授
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜キチ
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誰かの瞳を見つめずにいられないのは人生が苦味や澱みの塊だからか。2012/11/21
hikarunoir
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主人公の押しが弱いだけでノワールとの看板は偽りだが、サラリーマンとしてのボディガード業務のディテールは納得。2012/03/12
いそぴ
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テッド・チャンの本を探していて出会った。要人警護中に相棒が殉職。調べていく内に自分の父の死との関連など意外な展開が‥。がさつ、マッチョ、からは程遠い内証的な韓国系アメリカ人が主人公の文学的な香り漂うミステリー。自分の軸を持てない主人公が痛々しく読み応えがありました。邦題は内容と合ってなくて作り過ぎな感じ。2019/06/21
