- ホーム
- > 和書
- > 文芸
- > 海外文学
- > その他ヨーロッパ文学
内容説明
地質学者エイホン・ヴァフターはいまラタナキリ国にいる。とうとうぼくは、麻薬入りのトランクをもって、ここまで来てしまった。金欲しさに麻薬密売人アクセルの言いなりになって。数年前、ここでオランダ人ビジネスマンが麻薬所持で死刑になったというのに。結局ぼくは、アクセルに人生の手綱を握られているのか。14歳のサマーキャンプで出会った、あの反抗的なカリスマ。誰もが引きずりこまれる、あらがいがたい不思議なオーラ。でもあの夏は、ぼくが将来の夢を決めた夏でもあったんだ…。オランダの大御所クラベーの、超傑作サスペンス。
著者等紹介
クラベー,ティム[クラベー,ティム][Krabb´e,Tim]
1943年アムステルダム生まれ。アムステルダム大学で心理学を学び、世界各国を旅行したのち、24歳で作家・ジャーナリストとしてデビュー。人口約1600万のオランダで、5~20万部のヒットを連発する超ベストセラー作家となる。チェス競技者としてオランダ・ベスト20に入ったり、自転車レースで優勝するなど多才
西村由美[ニシムラユミ]
福岡県に生まれる。東京外国語大学英米語学科を卒業。オランダ滞在を機にオランダ語を学び、現在外務省研修所などでオランダ語を教える
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
春ドーナツ
5
メモ。初めて読んだオランダ小説。調べてみると図書館でクラベーさんの小説をもう一冊借りることができる。その本も本書同様に感銘を受けたならば、翻訳されている最後の小説は古書店で購入しよう。追記。買っちゃった。2016/10/02
加藤
4
"洞窟"が『ねじまき鳥クロニクル』の井戸のようにメタファーとして機能することはなく、直截的に感傷を引き起こす装置として用いられる。地質学的センチメンタリズム。何かを投げること。2022/01/25
ツッチー
2
主人公が最初に残忍な死に方をしてしまう話の割に後味が悪くなかったです。好き嫌いはあると思いますが、私は好きな話です。