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無名恐怖

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  • サイズ B6判/ページ数 357p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784048973243
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

内容説明

バーバラ・ウォーは有能な出版エージェント。みずからのオフィスをかまえ、毎日多忙な日々を送っている。しかし、彼女は過去に大きなトラウマを抱えていた。9年前、4歳の娘アンジェラが誘拐され、惨殺されたのだ。仕事に没頭し、ようやくその傷も癒えつつあるころ、1本の電話がかかってくる。「ママ、私よ…」。それは死んだはずのアンジェラからだった。娘はまだ生きているのか?生きているならいまどこに?その日から母の必死の探索が始まる。えもいわれぬ恐怖がたちのぼる、ホラー小説の巨匠キャンベルの代表作、待望の邦訳。

著者等紹介

キャンベル,ラムゼイ[キャンベル,ラムゼイ][Campbell,Ramsay]
1946年イギリス、リヴァプール生まれ。11歳ごろよりSFやホラーの世界にのめりこみ、H・P・ラヴクラフトの影響を大きく受ける。18歳で短編集を出版。処女長編は『母親を喰った人形』(76年)。世界幻想文学大賞や英国幻想文学大賞、ブラム・ストーカー賞をたびたび受賞するなど、「ホラー小説の巨匠」として非常に評価が高い。とくに、選びぬかれた言葉と技巧の凝らされた文体によって、シュールで怪異なイメージを喚起し、戦慄を呼ぶ作風には定評がある

鈴木玲子[スズキレイコ]
静岡県御殿場市出身。青山学院大学文学部英米文学科卒業。英会話講師や出版編集アシスタントなどを経て映画配給会社に入社。1992年に退社後、来日アーティストの通訳や、雑誌・書籍の翻訳家として活躍中
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

内島菫

16
ほとんどのシーンで、主人公の中年女性バーバラがロンドン等イギリスの都市を、夏の暑さの中、娘を求めてさ迷い歩き堂々巡りをしている印象がある。確かに彼女が求めているのは、今や娘が誘拐される前の振り出しに戻ることだろうが、闘っている対象である集団やそこに属する人間たちに名前がないことがわかると、有名人と無名の人々との奇妙な対比が背景で加速してゆくのが感じられる。最初はさりげなく、街角のポスターやテレビのロディ・マクドウォールやロナルド・コールマンだったのが、物語の転換点であり佳境に入るあたりでは、2020/09/03

勉誠出版営業部

2
ラムゼイ・キャンベルの『無名恐怖』を読了。9年前に誘拐された娘からの電話から始まる、ホラー的な要素を多分に含んだミステリ。似たような設定に『バニー・レークは行方不明』がありますが、あちらよりも怖さは勝っています。後半以降は70年代のホラー映画にあったような展開ではありますが、現代でも十分通用する内容。2018/01/21

Kazuhiro Sorimachi

2
2002年発行の本。積読ままだったものをこのたびめでたく読了。内容も知らずこの作者の本を読むのもはじめて。予備知識なく読んだので最初はひたすら日常が続きただのサスペンスものかと思ったら…100ページ過ぎたあたりからどんどん非日常の世界に入り込んでそれまでの描写があるから日常と地続きですごく怖かったです。しかもいやな感じの怖さ。02年の時点で長編が20冊もあるのに日本ではこのあと翻訳がないのが驚き。2017/04/13

hit4papa

1
英国ホラー界の巨星による暗くて地味なモダンホラーです。多少イラっとするぐらい展開は遅いし、文学よりの描写がまどろっこしいのですが、重苦しい恐怖を感じさせます。"モダンホラー=怖くない”の方程式を払拭できます。

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