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シーズンチケット

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  • サイズ B6判/ページ数 386p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784048973113
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

内容説明

イングランド北部ゲーツヘッドの貧困街。ちびで頭の切れるジェリーとのっぽでのろまなスーウェルは、学校にも仕事にも行かずいつもつるんでいる。ふたりはプレミアリーグの名門、ニューカッスル・ユナイテッドの熱烈なファン。目的もなく過ぎていく日々のなかで、ふたりがやっと見つけたもの―大好きなチームのシーズンチケットを手に入れ、スタジアムで好きなだけ試合が観れたら!そして凸凹コンビの大奮闘がはじまった。くず鉄ひろい、ベビーシッター、チラシ配り、万引き…ありとあらゆる手を尽くすが、どれもいまいちうまくいかない。ふたりの抱いた大きな夢は、はたして叶えられるのか!?サッカー王国イングランドの風物を織りまぜた、滑稽で悲しい青春小説。

著者等紹介

タロック,ジョナサン[Tulloch,Jonathan]
ゲーツヘッドで英語と演劇の教師を務める傍ら、短編小説を発表。長篇デビュー作である本作は2000年ベティ・トラスク賞を受賞し、マーク・ハーマン監督により映画化される。2作目のBonny Ladは英国で2001年春刊行予定。現在28歳

近藤隆文[コンドウタカフミ]
1963年生まれ。一橋大学社会学部卒業。訳書に、ランクフォード『明日なき者の宴』(扶桑社ミステリー)、ビーチー『THE WHISTLING SONG 路の果て、ゴーストたちの口笛』(共訳、大栄出版)ほか
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tink

1
英国版、ハックベリーフィンの冒険を思わせる少年ふたりの物語。貧困街に住み、家庭にも問題を抱えていても、シーズンチケットが手に入ったら、きっと誇りが持てるからがんばろうといつも考えるところがいい。どんなに現実が厳しくても決してめげないのは、英国民のサッカーに対する情熱が根底にあるからだろう。ふたりのセリフの掛け合いがすごくよかった。 2012/10/28

ぽんた

0
イングランド郊外の貧困街で暮す少年2人が、サッカーのプレミアリーグの年間予約席(シーズンチケット)を手に入れるために奮闘する物語。主人公ジェリー君の「けなげさ」が泣ける。ここには元教師だと言う作者の「まっすぐな」人間観が滲み出ていて心地よかった。こういう、基本的に人間を信頼しているお話は大好きです。マーク・ハーマン監督による映画の方も非常にいい。ただしラストは180度違います。アメリカン・ニューシネマ風の苦い後味を残す原作はマイナー(短調)、ほのぼのハッピーな映画はメジャー(長調)の響き。

clintwestwood

0
ケン・ローチのケスを彷彿とさせるやるせなさ。イギリスの労働者階級を知るのにうってつけ。 サッカーのネタは分からないが、時々筆力が冴え渡った、映画的なシーンがある。父親がブリジットの部屋に現れるシーンと、ブリジットと思いがけない再開をする場面は一読の価値あり。 中々のめり込みづらい小説だったが、人物の背景の描かれ方が押し付けがましくなく自然で、ラストシーンではジェリーとスーウェルを好きならずにいられない。2024/01/28

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