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キング・ラット

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  • サイズ B6判/ページ数 386p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784048973106
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

出版社内容情報

ドラムン・ベースをこよなく愛する主人公サウルは、全く身に覚えのない父親殺しの罪をきせられてしまう。そこに突然現れた本当の父――それはねずみ王(キング・ラット)だった! 斬新な筆致で描く、現代のお伽話。

内容説明

ドラムンベース・フリークのサウルに、突然ふってきたとんでもない災難。父親が殺され、その容疑者として捕らわれてしまったのだ。独房で呆然とするサウルのまえにある日、謎の男が現れた。薄汚れた服を着て、悪臭を放つ、薄気味悪い男の名は“キング・ラット”。見かけは人間の姿。だがその食欲と血はネズミそのもの、というとんでもない生き物だった!キング・ラットに導かれ、ロンドンの地下深くに潜り込んだサウル。夥しい数のネズミ、鳥の王、くも男、そして迫り来る笛の音…。サウルは、長いあいだ獣たちを脅かしてきた仇敵と対抗するために選ばれた最終兵器だった。その驚くべき理由とは?そして狂乱のダンスが繰り広げられるクラブでの最終戦争に、救世主サウルはどう挑むのか。

著者等紹介

ミーヴィル,チャイナ[Mi´eville,China]
1994年ケンブリッジ大学卒業後、経済学の博士号を取得。数々の雑誌に政治的な評論を寄稿するほか、イラストレーターや、新聞・雑誌などの漫画アーティストとしても活躍。本書『キング・ラット』が処女作。ヒップホップ、ジャングルを愛聴。ロンドン在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ataka

1
ハーメルンの笛吹き男を敵役に、鼠の王・蜘蛛の王・鳥の王、そして鼠の王と人間の混血児サウルが戦いを挑む。時は現代、場所はロンドン。笛の音で動物を操る支配の権化に如何に勝機を見出すか。嘘・裏切りに翻弄されながら鼠の王となるサウル。一方、王の地位奪還を望むキング・ラット。一筋縄に行かない争い。チャイナ・ミエヴィルの処女作。2013/01/10

けいりん

1
これまた面白かった! 『ペルディード・ストリート・ステーション』ほどの重厚さはないものの、ある種の暗い熱狂、汗と血と汚物にまみれた都市の最下層の、猥雑というにもあまりに混沌とした、剥き出しの生命力みたいなものは共通している。題材に顕著な、悪趣味すれすれの稚気もミエヴィルらしい。映像的な喚起力も高く、映画化しないかななんて夢想しちゃうけどどっか権利とってんのかな? とにかく絶版は勿体無いです。読んで損なし。2012/10/13

roxy001960

1
こういう雰囲気、好きです。ロンドンの情景が目に浮かびます。2009/10/25

泣くなガルシィ

0
ハーメルンの笛吹き男を題材に、現代のロンドンを舞台としたダークファンタジー。タイトル「キング・ラット」の如く、その血を受け継ぐ主人公が特殊能力に目覚めていくのだが、そこにはスーパーヒーローの姿はない。あくまでもネズミの習性が力の源となっている。(残飯だって栄養だ!) 発売当時に表紙につられ購入し、現在になって「作者はチャイナ・ミーヴィルだったのか」と納得。ファンタジーの中にグロテスクなまでのリアルさを感じることができる。

Lian

0
デビュー作なのでどうなんかなーと思っていたけど、普通に面白いダークファンタジーだし、ミエヴィルらしさにも溢れていて良かった。2013/05/12

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