内容説明
はじまりは、長く消息を絶っていた姉の急死。知らせを受け取った妹のアナは、信じられない思いで彼女が最期を遂げたロンドンへやってきた。元ポップ・スターで、自分とは正反対の社交的な美人だった姉のビー。けれど彼女の住まいは期待を裏切られるほど味気なく、侘しいものだった―。遺されていたのは知らない男にあてた一篇の詩と、手つかずの大金。いったい、姉に何があったのだろう?彼女はなぜ、死んだのだろう?ビーの親友たちに出会い、姉の真実を探る中で、片田舎でわがままな母親に縛られていたアナの人生は、急激に溶け出してゆく。そして知るのは、大きな哀しみに包まれていた姉の孤独と、アナにとってはじめての、心からの愛。
著者等紹介
ジュエル,リサ[ジュエル,リサ][Jewell,Lisa]
1968年、北ロンドン出身。カレッジでアートとデザインを学んだ後、ファッション関係の会社に就職。失業を経験し、執筆の道を志したことが、人生の転機。派遣の仕事をしながら夜間の成人向け講座でライティングを学び、作品を出版社に持ち込んでなんとかデビューが決定。その『Ralph’s Party』で1999年のベストセラー処女作賞を受賞、一躍イギリスで人気のガールズ・フィクションの書き手となる。2作目『Thirtynothing』も世界中で25万部を売り上げる快挙
山田香里[ヤマダカオリ]
1968年香川県生まれ。東京外国語大学外国語学部英米語学科卒
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感想・レビュー
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mabel
3
長い間疎遠だった姉を亡くした妹が、姉の生きた足跡をひとつひとつたどるうちに、自分自身や周囲を見つめ直し、笑顔を取り戻していくお話。なんか登場人物の家や内装の描写がやたら出てくるんだけど、そこがなんだか面白かった。家を見ればその人のことが分かるのも確かだし。六本木ヒルズと下北沢の飲み屋さんが違うって分かるように、ロンドンにもっと詳しければより楽しめたかもしれません。2016/06/18
みっちゃん
1
妹が、孤独に死んでいった姉の真実を確かめるべく、姉の空白の時間をたどりながら、色々な人と関わりゆっくりと成長していくお話。再生とラブストーリー、ミステリーが良い具合に溶け合って面白かったです(*^_^*)2010/05/09