出版社内容情報
僕はアイデア一つでモノを売り、カネを稼ぐクリエイター。だがこの業界は嘘と欺瞞に溢れ、誰一人本音が見えない。皆、嘘でしか生きられない。こんな世界、辞めてやる!--そしホントにクビになった著者の辞表白書!
著者等紹介
ベグベデ,フレデリック[ベグベデ,フレデリック][Beigbeder,Fr´ed´eric]
1965年フランス生まれ。25歳のときに処女作を発表後、アメリカ資本の広告代理店で10年間勤務。CMディレクター、コピーライターとして名を馳せる。かたわら地道に執筆活動も続け、6作目にあたる『99フラン』で広告業界の内実を描き大ブレイク。その毒舌と憎めないキャラクターで、一躍時の人となった。以後も執筆を中心に様々なメディアで活動中
中村佳子[ナカムラヨシコ]
1967年、広島県生まれ。広島大学卒。翻訳者
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
南雲吾朗
25
ウエルベックの地図と領土に載っていた作家の作品。豊富な知識を全て使って、世の中を皮肉っている感じの作品。ベグベデ自身が元広告屋。この小説の出だしは、広告屋が会社をクビになるために書いていると始まっているが、実際にこの本の出版後ベグベデは大手代理店をクビになっている様である。この小説は、章間にコマーシャルがある。軽薄だが、憎めない小説だった。2018/02/12
きゅー
7
広告業界の裏表を愉快に描いた小説。章ごとに人称を変えたり、間にコマーシャルを挟むなど作者の頑張りようが目に見えるのが微笑ましい。しかし後半のストーリーはすこしばかりドラマチックになりすぎているように感じた。そしてあまりにも賑やかで、ややもすれば騒々しい結末が待っている。 エンターテインメント性を追求するのではなく、もっと微に入り細を穿つように、あるいは枝葉末節までも広告業界について描いてくれたほうが楽しかったかもしれないが、それでもこのコマーシャリズムに覆われた世界の一端を垣間見れる楽しみは良かった。2013/12/20
坂本・ザ・バーバリアン
1
ラストは映画『スーパー!』のラストにも似たものを感じた。それすらもタイトルの洪水に飲まれていく苦さ。面白かったです。2017/01/16
hikarunoir
1
ウエルベック作品の登場人物にしてパラニュークとの間における奇形の息子であり、「アメリカン・サイコ」へのフランスからの回答。2014/09/15
mame_maki
1
イカレたお話で私には何が何だか理解不能。全然、頭に入ってこなかった。しかし、この言葉だけ印象に残った『幸せな奴はモノを買わない。』2011/03/22
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