- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > 日本文学
- > メディアワークス文庫
出版社内容情報
あの頃の僕らはまだたくさんの高いものに世界を囲まれて、息苦しさを覚えていた。自由に走り回っているようで、ふと気づくと自分がどこにも行けないような気がして焦り、苛立ち、空を仰いでいた。僕たちが『魔女』に出会ったのは、そんなときだった。
あれから十年、学校の屋上から落ちて死んだはずの稲村が突然生き返った。思い返すのは、例の魔女のこと。あの場に居合わせた僕ら六人は、どうやら命を一つ分だけ貰ったらしい。
一度だけ死んでも大丈夫。
なら命一つ犠牲にして、一体いまの僕らに何が成し遂げられるだろう。
内容説明
あの頃の僕らはまだたくさんの高いものに世界を囲まれて、息苦しさを覚えていた。自由に走り回っているようで、ふと気づくと自分がどこにも行けないような気がして焦り、苛立ち、空を仰いでいた。僕らが『魔女』に出会ったのは、そんなときだった。あれから数年、自殺したはずの稲村が突如生き返った。思い返すのは、例の魔女のこと。あの場に居合わせた僕ら六人は、どうやら命をひとつ分だけ貰っていたらしい。一度だけ復活できる。なら命ひとつ犠牲にして、僕らに何が成し遂げられるだろう。
著者等紹介
入間人間[イルマヒトマ]
1986年生まれ。2007年6月、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
スズ
45
小学4年の頃に野外活動中の山中で行き倒れの魔女に出会い、彼女の命を救ったお礼に貰った不思議な実を食べた6人の少年少女達。彼らはその後平穏な日々を送っていたが、学校の屋上から飛び降り自殺した少女稲村が突如蘇る事件が起こり…。6人の視点が章毎に切り替わり、各章のラストに謎を残して次章に移っていくのですが、裏で登場人物達を殺害・教唆していた黒幕の視点に切り替わった瞬間に伏線が回収され、殺されていった少年少女達の死の謎が明らかになる展開が結構面白い。命を一つ犠牲にし、己の欲しい物の為に必死に足掻く彼らの姿が印象的2021/04/10
美葉
45
好き。分かりにくいところはあったが、設定がしっかりしていて読みやすかった。命がもうひとつあったら、どう生まれ変わろうかな。もっとコミュ力がある人になりたいな(笑)「もうひとりの魔女」も読みたい!2018/11/25
さばかん
27
ふとした拍子にもうひとつの命を手に入れた6人の少年少女。 なんと、死ねば願い事が叶うらしい。 等身大の少年少女たちは、何を願ったのか、願いは叶ったのか、その願いは……。 たった一度きりの人生、もがいてあがいて必死に自由に好きに生きよう。2018/02/27
黒瀬
23
偶然出会った魔女に、死んでも一度だけ生き返る赤い実をもらった6人の男女。しかもそれはただ生き返るだけでなく「なりたい自分」を叶えてくれる不思議な実。魔女の正体を想像しながら読んでみましたが確証は得られず。最近の入間先生は幸せになりきれない百合作品が多いね。切ないわ・・・。2017/12/26
ごぅ。
16
何を思ったか、もうひとりの魔女から読んでしまった。ただ、補完が感心に変わる斬新なスタイルを経験しつつでこれはこれで面白い。。お話としては、瀕死の魔女?を助けたことにより雰囲気上飲んでしまった赤い実による罪と奇跡の生のお話。死んだ妹、恨み嫉み妬みやっかみ、好き嫌い。赤い実による生き返りと代価。その価値の等価とそれぞれの望み。結末を迎えたようで迎えない歯がゆいこの感じがこの人のこの作品という感じ。。。2018/08/14
-
- 電子書籍
- あなたの仕事に革命を起こす!「しないこ…