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出版社内容情報
山口 幸三郎[ヤマグチ コウザブロウ]
著・文・その他
内容説明
小生は猫であります。名前はらっきょ。主人の千川兆介は、恐妻家のしがないサラリーマンです。だがお待ち頂きたい。小生の鼻がひくひく動く。どうやら主人には、傷に触れるとその過去が分かるという“超能力”なるものがあるようで。はて、これは?食い逃げ事件に非行少年、OLの恋愛相談。主人が語る愚痴によりますと、何やらいつも大変な目に遭われている様子。だがしかし。主人に関わった人々は皆、なぜかちょっぴり救われているようで?疲れた心にあったか人情物語。
著者等紹介
山口幸三郎[ヤマグチコウザブロウ]
福岡県出身。2008年に第15回電撃小説大賞“選考委員奨励賞”を受賞。翌年、受賞作『神のまにまに!』で電撃文庫よりデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
66
冴えない中年サラリーマンが主人公という異色さと、それが人や物の傷に触れると過去が見えてしまう超能力者であるという意外性の面白さ。華やかさはかけらもないが、たまにはこういう作品も楽しい。山口さんの作家としての幅の広さも感じ取れた。2017/03/05
papako
63
これもお気に入りさんの感想が気になって。楽しかった。イケテナイ主人公のおじさん。←といっても同年代。実はサイコメトラーだった!美人の奥さんがいるけど、娘には邪険にされ、少ないおこずかいをやりくりして頑張るお父さん。大活躍することはないけど、大きな結果を出している。何より家族第一の愛すべきお父さん、まだ続きそうですね。楽しみ。しかし、猫いるかなぁ。漱石風を狙ったんだろうけど。。。2017/10/02
hirune
38
家でも会社でもバカにされ 軽んじられ 無視される、小心者で 仕事もできず ハゲかかってるおっさんの兆介だが その実 人でも物でも 傷に触ればその由来がわかってしまう超能力者だった。その能力で判明したことを兆介は人知れず解決したりするんだけど、別に感謝されたり 尊敬されたりはしない、まるでこっそり助けてくれる妖精さんのようだ。全く可愛くはないけどね^^;でも 弱虫泣き虫でも 一本スジは通すし、自慢の美しくSっぽい妻からは(意外と)愛されてるらしい。そこそこ幸せそうだからよし☆かな?2018/07/04
み
29
むっちゃ好き♪キズの記憶が読めちゃう冴えないオジさんが、愛おしくなりました。オジさんとはいえ、同年代だが^^;ほっこりするお話しでした。続編ありそな終わり方にニマニマです(^o^)2017/08/31
ぐっち
22
日暮旅人のドラマをやってる最中に、あえての?テイストの全く違う新刊。そして日暮旅人を読もうか迷いつつ、先にこっちに手を出す私。最初はキモおやじとブサ猫のコンビにどうしようかと思いましたが、陸上部の話でちょっぴりおおっと、しかし「?」と思い、最後のお母さんの話でほろっとかつ「!」と思いました。最大の謎は奥様が兆介氏と結婚したことだな。その謎が明かされる続編があれば読みたいです。そして日暮旅人も読もうかな?ドラマ終わったけど。2017/04/01