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内容説明
高校2年の僕こと秋月上総は悩んでいた。両親の離婚で13年離れていた父と姉と暮らすことになったからだ。姉の天音は才能あるピアニストの卵で、父親は有名なピアノの指導者らしい。「あなたのこと弟なんて思ってない」天音は言うけど、僕だって同じだ。だけどある日、箱入りお嬢様な天音を学校から送って帰った僕は、彼女もコンビニに行くし、甘い物が好きな“普通の女の子”なのだと知る。父と姉と亡き母を繋ぐ音楽。その素養のない僕は、本当の家族になれるのだろうか―。ピアノの音色と共に奏でられる、切なく優しい家族の再生の物語。
著者等紹介
木崎咲季[キサキサキ]
宮城県仙台市出身。6月生まれ。『天上の音楽』にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
しゅてふぁん
40
母の死をきっかけに、離婚した父親に引き取られることになった上総。もともと父と暮らしていた姉の天音は上総に憎しみを向け拒絶する。音楽一家の森川家、父と姉、母の思いと自身の内面に向き合わざるを得なくなった上総の一年間の物語。お嬢様で世間知らずな天音みたいな姉がいたらシスコンになっても仕方ないよね。家族の物語の割に、あまり父親が登場しなかったのは残念。不器用な父親と上総がどんな会話をするのか興味津々だわ。2020/08/27
椎奈
25
≪2013.0428≫高校二年の秋月上総は、離婚により離れて暮らしており、音楽界では有名な父と姉の天音と暮らし始める。最初はお互いを姉弟と思わず衝突していたが、徐々にその関係がほぐれていくーーー。はじめはちょっとイライラしたけど笑、読み進めるにつれて、家族っていいなぁと思えた。でも音楽中心のお話では無く、上総が父と天音と家族になれるか…がポイント。だからこそ家族愛を感じることができ、温かいストーリーだった2013/07/31
(●▲●)とらうまん(*^◯^*)
24
離婚して離ればなれだった父姉の元で過ごすことになった主人公・上総。ピアニストとして将来を期待される姉・天音とのギクシャクした姉弟関係が次第に打ち解けていく過程が良いです。やさしい、家族の再生の物語。2013/05/11
ソラ
22
D:母の死をきっかけにして再び集まった家族の再生が主題の作品。淡々とした印象で特に何かドラマチックな展開があるわけでもない。何となく心地よく終わったかな。ただ、父親があんまり目立ってないのが残念と言えば残念かな2013/05/05
coco夏ko10角
21
姉と父と13年ぶりに再会し一緒に暮らすことに。こういうのって何か大事件が起こって一気に距離がー!みたいな展開になることが多いけどそんなことはなく。毎日顔をあわせて過ごすようになり少しずつ会話が増えていって・・・距離が近くなっていく様がとてもリアルでよかった。お姉ちゃんが可愛くていい。2014/08/29




