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内容説明
「―皆の者に命ず。この女を、土牢に閉じ込めよ」その言葉に明応大学・民間伝承研究会の面々は戦慄した。太平洋上に浮かぶ九重島のある村を訪れた一行。そこは“神”をその身におろす巫女―“オガミサマ”たちが治めていた。研究会会長・楓の知人の少女・沙織が今年“オガミサマ”となる儀式に臨み、研究会はその取材を予定していたのだが…かくして彼女に宿った「何者か」の宣託により、楓は村人たちに幽閉された。解放を目指すメンバーは島の調査を開始する―。
著者等紹介
水沢あきと[ミズサワアキト]
『風の砂漠、風の塔』にて第6回電撃hp短編小説賞“銀賞”を受賞。IT企業勤務を経て、現在、都内大学研究所の非常勤研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Bugsy Malone
35
民間伝承研究会シリーズ第2弾。今回は作中では「オガミサマ」と呼ばれるシャーマンの物語。タイトルとカバーデザインからのイメージでは、ラブコメありきの軽いものかと思いがちだが、前作同様、根底には風習や風俗等に対する重いテーマがあり、それがしっかりと描かれている。文章もわかり易く、相変わらずのキャラも好みで、中々に好きなシリーズとなりました。2015/09/03
hnzwd
27
シリーズ第二巻。一巻よりも民俗学の土壌が事件の真相に絡んでいていい感じです。まぁ、、その分エグいですが。そこはしょうがない。と、いうか民俗学の本質なんて現代の尺度で考えるから違和感感じるだけで、当時の時代背景とか事情とか信仰とかとか。軽く語りたくなるくらいに掘り進んでくれてます。もっとディープにいってくれても私はついて行きます!2013/03/20
dr2006
21
相変わらず、民俗学、人類学に系統したストーリーは斬新で興味深い。今回はシャーマンにまつわる風習の話。オカルト的ファンタジーと現実的ミステリーの両辺をウロウロする展開が楽しい。自分はシリーズもの2作目のジンクスは感じられないと思うが、なぜかレビュー数が少ない。適度にラノベで読み易いし、面白いのになぁ・・(笑) ”3”も読もうと思う。2015/01/04
miroku
17
金田一の登場しない横溝作品の趣。ライトではあるが、民俗学的部分がしっかりしているのが好み♪2014/08/16
さばかん
14
今回の話は結構面白かったかな。 伝奇物って感じだった。ちょこっとSF風味だし。 それに人間ドラマがあったしね。 ミステリ的観点からもなかなか良かったのではないでしょうか。 島の伝統。島の風習。島の慣習。島の慣例。島の儀礼。島の儀式。島の秘密。 そして相変わらず恋愛成分が薄めなので……次が出るならば次こそは恋愛成分多めでお願いします。2013/01/09