内容説明
技術大国を象徴してきた日本製テレビが、世界市場で急速に存在感を失っている。その状況を打破するものとして期待されているのが「スマートテレビ」だ。スマートフォン、タブレットの発達と地デジ化の完了が生み出すこの新たな市場は、日本の家電メーカーを救うのか?気鋭のジャーナリストが、テレビ敗戦の先にある希望を探る。
目次
第1章 テレビ受難の時代(家電各社を「テレビ不振」が直撃;トップシェアでも赤字、武器が一転「お荷物」に? ほか)
第2章 テレビというコンピュータ(「スマートTV」ブーム;画質向上をLSIで ほか)
第3章 ほんとうにやってくる「スマート」(テレビにもデュアルコア;スマホがテレビのパフォーマンスを上げる ほか)
第4章 放送から解き放たれるテレビ(テレビは「面白くなくなった」のか;「実況視聴」がテレビを変える ほか)
著者等紹介
西田宗千佳[ニシダムネチカ]
1971年福井県生まれ。フリージャーナリスト。得意ジャンルは、パソコン・デジタルAV・家電、そしてネットワーク関連など「電気かデータが流れるもの全般」。一般・専門紙誌、インターネット媒体に寄稿する他、テレビ番組・雑誌などの監修も手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えちぜんや よーた
80
テレビがプッシュメディアからプルメディアに変わっていく状況について、広く浅くまとめられている。テレビの買い替えを考えている人はこれ一冊を読んでおけば、次はどんなテレビを買えばよいかのけんとうざいりょうにはなると思う。ただ個人的にはネットにどっぷり浸かっているので、「テレビの使い勝手が変わる」と読んでも「さもありなん」と言う感じがした。2014/02/17
Kentaro
23
テレビを見るという動作は本質的には変わっていない。過去、リモコンが登場して、さらに録画が出来るようになったといった変化があったが、インターネットに繋がることで得られる価値の変革までには至っていない。タブレットとスマートフォンもすでにテレビ的に使われている。それに比べるとテレビの可能性はまだまだ引き出せていない。これから勝者になるためには、携帯電話から飛び出して、スマホを作り上げた人々に学ぶ必要があるだろう。スマートテレビができれば、テレビの世界は変わるはずだ。ただ残念ながらその変革はまだ起きていない。2019/04/03
ニッシモ
10
★★★次世代をTVをハードとソフトの両面から検証している。8年前の書籍で、当初の想定どおりに技術やソフトが進んでいるのか、内容に驚きは感じなかった。2019/04/04
まめタンク
5
2012年37冊目。家電量販などに行くと「LG電子」のスマートテレビといったものが展示してあったりする。スマートテレビとは何のか?簡単に説明すれば「ネット対応」「動画のストリーミング配信」などが挙げられています。オワコン(終わったコンテンツ)とネット上で揶揄される日本のテレビ番組。スマートテレビはコンテンツと表裏一体、リメイクや続編ばかりが放送される日本のコンテンツ産業の未来が暗い中、テレビはどまでスーマートになるのか?映画などが劇場に先行してロードショーされる日も近いのかもない。あくまで、推測です(笑)2012/07/13
taknom
2
スマートテレビとしては、iOSを搭載した AppleTVか、またはAndroidを搭載した GoogleTV、そしてたぶんアマゾンもシステムを出してくる(KindleTV ?) でしょうから、システム構築能力を欠く日本のメーカーではとても太刀打ちできなさそうです。今どき、もうレコーダーでもないですよね。全チャンネル録画システムなど資源と電力の無駄ですね。番組を検索して、サーバーからストリームで見るのがスマートテレビでしょう。2013/02/14