内容説明
双葉山との夢の中での対戦。天皇陛下からのお言葉。モンゴルの英雄である父。蒙古斑と誕生の秘密。“力士スカウト・ツアー”で来日。相撲部屋からは注目されず。国技の伝統を守ること。大相撲問題からの教訓―。相撲史上初、現役横綱の語り下ろし。
目次
第1章 日本の国へ(日本の風景;もやしのように細い少年;柏戸と大鵬の名)
第2章 モンゴルの英雄(誕生;モンゴルの狼;モンゴル相撲)
第3章 運命の絆(日本人とモンゴル人;辛いときに力になってくれた恩人;一目惚れ)
第4章 相撲の道(相撲の道;稽古;相撲は勝ちにいかず;いまだ木鶏たりえず;相撲は「心・技・体」;横綱の勝ち方;不知火型)
第5章 伝統の継承(相撲の流儀)
著者等紹介
白鵬翔[ハクホウショウ]
本名は、ムンフバト・ダヴァジャルガル。1985年3月11日、モンゴル国ウランバートル市生まれ。姉3人兄1人の5人兄弟の末っ子。15歳で来日。中学時代はバスケットボール選手として全国3位と活躍。宮城野部屋入門後、2007年に結婚した夫人との間に1男1女。初土俵:2001年3月場所。新十両:04年1月場所。新入幕:04年5月場所。通算成績:57場所546勝145敗21休。幕内優勝15回、十両優勝1回。殊勲賞3、敢闘賞1、技能賞2、金星1(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なにょう
15
①もう少しで相撲部屋に入りそこなって無念の帰国をするところだった。2000年来日当初のいきさつ。②生い立ち。ナイキのバッシュを一か月で履きつぶすバスケ少年だった。それからたまの草原での生活。③相撲部屋入門。それから奥さんに出会うまで。④横綱昇進まで。⑤相撲のしきたりあれこれ。②から③のあたりは成功譚として面白く読んだ。何しろ育ちがよい。人に学ぶ素直な性格、大きいだけじゃない立派な筋肉、地道な稽古。横綱として10年以上頑張る人はやっぱりすごいな。2019/04/10
ようはん
14
白鵬による自叙伝。生い立ちや家庭環境、横綱になるまでや相撲に対する姿勢等色々と書いているが、双葉山や大鵬ら過去の名力士のDVDを観ての研究や対戦する力士の身体の特徴を理解していたりととにかく観る力がずば抜けていると感じる。既に内弟子の石浦や炎鵬を関取として育てているが、引退後の親方として弟子を指導する白鵬も見てみたい。2020/04/24
荒野の狼
8
白鵬が2010年に書いた初の自伝。「序」は、2010年7月の千秋楽に3場所連続の全勝優勝にむけて把瑠都と対戦し“白鵬コール”のもと、勝利する場面。現在は、すっかり悪役にさせられてしまって気の毒な白鵬であるので、こんな時代も白鵬にはあったことを今更ながら思い出す書き出しである。ちなみに朝青龍が引退したのが2010年2月であり、ヒールの朝青龍を倒せる唯一の白鵬は、非難するマスコミなどまったくなく、その言動は解説の北の富士や舞の海も立派であると相撲中継でも褒めていたものである。2020/04/06
ヒヨドリスキ
7
白鵬が現役時代に書いた自伝。モンゴルでどう育ったか、相撲への熱い思い。横綱としての矜持等々。白鵬を動揺させようと土俵下の向かい側からウィンクしてきた力士は一体誰なのかね~。何だかんだ育ちが好くて真面目で努力を惜しまない白鵬が、親方になって弟子にまさか手痛く裏切られるとは…。ファンの一人としてとても辛いです😭2024/02/10
夜宵 秋
7
白鵬の、相撲に対する想い、横綱という地位と向き合う努力が伝わる一冊でした。相撲での仕草一つ一つの意味についても初めて知り、とても興味深かったです^^2012/09/21