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読まず嫌い。

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  • サイズ B6判/ページ数 232p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048850278
  • NDC分類 902.3
  • Cコード C0095

内容説明

秘められた未知の悦楽は、「学校では教えてくれないこと」ばかり…筋金入りの読まず嫌いが改心するまでを描いた、或る文学者の告白。

目次

はじめに 余は如何にして読まず嫌いとなりし乎。
名作―読んだことはないけど、気になる。
物語―度の強い「嘘つきメガネ」。
学校―麗しく理不尽な学園小説。
恋愛―ロマンスは読むものか、するものか。
犯罪―『モルグ街の殺人』はほんとうに元祖ミステリなのか?
恐怖―ホラーを論じて「心」の問題に及ぶ。
歴史―世界がお前をこづき回すなら。
ふたたび物語―読まれることで、世界は変わる。
文学全集―意味の接着剤。
文庫本―身の丈一〇五ミリの、青春のお供。
好き嫌い―「わかる」と「おもしろい」
読書―あるいは独房を出て外の暗闇を歩くこと。

著者等紹介

千野帽子[チノボウシ]
パリ第4大学ソルボンヌ校に学び、博士課程修了。2004年から休日のみ文筆業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

69
「人はなぜ物語を求めるのか」に感心し同著者の本を探し読む。雑誌連載のエッセイ?をまとめたもの。小説の名作を読まず嫌いでいた著者が後に楽しんで読めるようになった経緯など。ド定番小説の要約などで未読のものを知りいろいろ読む気になった。日本独自のものだった文学全集の成り立ちや功罪など。読まなくてはいけない、とする権威は無くなってしまって、「空気」で手に取るようになったという指摘はなるほどと思われる。軽く読め、なかなかに楽しめた。2017/05/05

まこみや

50
再読。銘記しておきたいことが二つ。①読書は退屈で利いた風なレッテル貼りではない。「おもしろい」を見落として「わかる」くらいなら、「おもしろい」を直視して「わからない」にとどまった方がマシだ。②「おもしろい」を知った読者は逆に「おもしろいの型」という独房に閉じ込められる。「壁」にぶつかっているのは、本ではなく、読者である私の方である。その時その独房の外に連れ出してくれるのが名作だ。明るい独房を出て、外の真っ暗闇を歩く。『読まず嫌い。』とは逆説的「読書の勧め」である。まずい、レッテルを貼ってしまった。2022/11/03

たま

23
国語が嫌いで、そこで扱われるような古典などを読まず嫌いし、読書が好きだからこそ自分が好みそうな本以外の本を読まず嫌いしている傾向が私にはあるので、本作はとても心に響きました。名作だって、無理にそこから何かを学ぼうとかせずに気楽に楽しめばいい、という著者の読み方に勇気づけられます。読まず嫌い本を読んだ結果、それを好きだと思うかどうかは分からないけど、その時得た感想はその本でしか得られないものである、という著者の考えに読書欲をくすぐられると同時に、読書って刺激的だなぁと思いました。2014/06/27

さら

22
読まず嫌い、あるあると思い、手に取りました。特に『名作』と呼ばれる本ほど私も読んでいないです。著者は<さまざまな名作小説との和解の記録>と書いていますが、確かに「和解」が必要な本が私にはまだまだ沢山あります。今が読み時なのかもしれません。きっと若い時にはわからなかったことが今なら分かるかも^^2013/03/04

りりす

21
著者の本への知識と考え方に脱帽する(千野帽子だけに?って全然うまくないわ)。本があって良かった。なかったら死んでたかもしれない。いや、頑なに死を回避したいわけでもないんだけど。少なくとも本がない世界で生きてたら、今より死んだように生きてたに違いない。2015/12/25

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