内容説明
第1歌集。
目次
玄関
飴玉
野心
黙読
複眼
空耳、小耳
輪をつくる
表情
小倉駅
真水〔ほか〕
著者等紹介
竹中優子[タケナカユウコ]
1982年、山口県生まれ。未来短歌会黒瀬珂瀾欄。第62回角川短歌賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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だいだい(橙)
14
短歌教室で紹介された竹中さんの第一歌集。第62回角川短歌賞受賞。詩や小説にも取り組んでいるという。 黒瀬河瀾さん、東直子さんが応援解説を寄せている。 言葉のセンスと表現力には学ぶべき点が多い。 一方で正直(なのか、虚飾なのか?)に周囲の人を短歌に詠めば、摩擦や軋轢が生じてしまうのではないか。 それとも意識的にこうしているのか。 組織人として勤務している先の人を実名(仮名?)で出したりして大丈夫なんだろうか。 という居心地の悪さがあった。 フィクションなんだろうね、たぶん。2022/01/02
あや
11
未来短歌会の歌人の方。職場詠も家族詠も旅行詠も良い。唯一無二の表現が光る。栞文も良い。2022/05/05
hakootoko
7
「片耳が聞こえなくなったと父が言う松ぼっくりを手渡すように●あじさい畑をゆく行列を見てごらん足が濡れているのが獣だよ●花を生かすために捨て去る水がある銀色の真夜中のシンクに●ゆっくりと動くものだけ見えないという複眼に沈みゆく夏●触るたび同じページがひとりでにひらくからだと生きる夕暮れ●湖に沈める肺のすずしさの白菜ひとたま買い求めたり」連作で読ませる短歌だから、引きにくい。読んでいるときにちょうど、TwitterのTLに、著者が新潮新人賞取ったという書き込みが流れてきた。2024/10/26
いぬたろう
1
「母と離れることを帰ると言うようになって春夜の髪の手触り」「かわいそうなひとからわたしを慎重にしんちょうにただ引き剥がしてゆく」「木星のように恋しい 教室にまるいつむじがはるばる並ぶ」2025/04/01
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- 和書
- 盤上の向日葵