内容説明
2003年秋に放送されたスペシャルドラマ「フジ子・ヘミングの軌跡」(フジ系)の制作にあたり、フジ子本人があらためて自身の足跡を吐露―そこには、さまざまなメディアで伝えられていたピアニスト・フジ子・ヘミングの波乱万丈な人生の、“もうひとつの物語”があった…。ドラマプロデューサーが約2年にわたり、彼女を丁寧に取材した記録をもとに綴った衝撃と感動のノンフィクション。
目次
第1番 クァルテット
第2番 シンフォニーア
第3番 コンチェルト
第4番 ソナタ
第5番 デューオ
アンコール
メッセージ―フジ子・ヘミングさんの魅力について(ショパン協会国際連盟)
フィナーレ―あとがきにかえて
著者等紹介
喜多麗子[キタレイコ]
ドラマプロデューサー。「この愛に生きて」「恋人よ」「WITH LOVE」(以上フジテレビ)、東宝映画「大河の一滴」他のテレビドラマや映画などを多数手がける
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あかは
42
私は多くのピアニストを知っているわけではない。でも、フジ子さんのピアノは大好き。聴いていて心地がいい。ドラマも観た。もう10年以上も前だ。フジ子さんの人生は凄すぎる。壮絶すぎて想像も及ばない。だからこそ、言葉に力がある。希望が持てる。正直に日々を精一杯生きようと思える。 ありがとう。2015/05/09
ユカ
19
NHKでのフジ子・ヘミングさんの人生を取材したドキュメンタリーと、菅野美穂さん主演のドラマ、ちょうど十年前にみたんだなあと思いました。わたしもそのあとからフジ子ファンになり、コンサートにときどき出かけるようになりました。今年の6月にもまた。彼女のピアノは、音色がとても深くて優しくて感動的です。生きる力を分けてもらえる本です。2014/01/31
Hiroki Nishizumi
5
神はその人が耐えられる試練しか与えないというが、フジ子への試練はあまりに苛烈だ。確かにフジ子は耐えたが、自分では真似出来ない。凄い人がいたものだ・・・2013/12/02
七海華
4
留学をしようとしたら、自分が無国籍であったり、やっとの思いでつかんだリサイタルの直前に、聴力を失ったりと、その人生はドラマティックで、正に波乱万丈。現実って、神様って、厳しいな…と思う。人生の晩年近くまで、成功から遠ざけられ、常に明日食べる物の心配をしながらも、猫を愛し、ピアノを愛し続けた、フジ子さん。その真摯でひたむきな姿に、神様もやっとご褒美を与えてくださったのでしょうね。手相占いで、晩年に良いことがあると言われたとか。私も同じことを言われたことがあるので、晩年に期待したいと思います!2012/06/12
ブルーハート
3
フジコ・ヘミングの生まれから現在までがプロデューサーの語りを通して記述されている。フジコ・ヘミングのCDを聞きながら、じっくり読んだ。2018/11/25