内容説明
御直披(あなただけに読んでいただきたいのです)と記され、性犯罪捜査係長のもとに届いた一通の手紙。それは傷ついた被害者が、犯罪に立ち向かおうとふりしぼった勇気、その第一歩だったのです。魂の救済ノンフィクション。
目次
発端―ある日、一人の強姦被害者から一通の手紙が その日から私と彼女の往復書簡が始まった
抗議―処女でもないんだからいいじゃないか 精液反応がでない、「これでは本当に強姦されたかどうかわからないな」
謝罪―同じ警察官として心からお詑びします 強姦は魂の殺人に匹敵
ある日―あの日の午後十時 帰り道に二人の男がサッカーを
犯罪の手口―待ち伏せ、オートロックマンション 白昼堂々、十時間監禁〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ロボット刑事K
7
本年最後の仕事を終えて、せめて自分の机の周りくらいは片付けようと大掃除の真似事を始めたところ、書棚のこの本が目に留まり読みふけってしまいました。今から30年近く前に読んだ本です。女性刑事とレイプ被害者との往復書簡集です。いやあ泣きました。そして腹が立ちました。犯人に、レイプという犯罪の存在に、日本の被害者対策の遅延に、そして最初に対応した警察官に。レイプは正に魂の殺人です。既に絶版でしょうから書店で手に入れる事は難しいと思いますが、もしみつけることができたら、是非あなたにも読んで頂きたい。☆5つです。2024/12/31
ゆーらりや
2
性犯罪被害者と性犯罪捜査係の警察官の往復書簡。 被害者の心の動きが痛いほど伝わる。被害者は決して悪くない。世の中の人がみんなそう思うようにならないと、セカンドレイプはなくならない。最初に担当した警察官の態度には腹が立つ。 読み進めるうちに、この2人に励まされている気持ちになりました。2021/04/08
梅干し夫人
2
雑誌で紹介されていたのをきっかけに手に取った本。性被害に遭った女性が「あなただけに読んでほしい」と勇気を出して送った手紙。女性を性の対象として見るのは決して悪いことではないが、無理に襲うなんてことは絶対に許されない。この国の性犯罪者に対する態度は甘すぎるのではないか。
まゆこ
1
★★★★☆2008/02/20




