内容説明
途切れる会話、最悪の出だし、重苦しい沈黙、激しい動揺。緊張の嵐、呆然とするゲスト、焦る三谷、気まずい思いの二人―。
目次
ナイスフォローの女(八木亜希子)
淋し気な女(十朱幸代)
困惑する女(西田ひかる)
手を観る女(日笠雅水)
走る女(桃井かおり)
ボサノヴァ好きの女(鈴木蘭々)
笑う女(林家パー子)
潤んだ瞳の女(緒川たまき)
喋り続ける女(平野レミ)
気を使う女(森口博子)〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
こーた
201
書くのはひとよりも得意、かどうかはわからないが、好きなのは疑いない。それに比べて話すほうはすこぶる苦手だ。初対面のひととの距離感がつかめなくて、いつも途方に暮れる。ぼくのことなんて誰も興味がないとおもうと、自分から話すことは何もない。訊かれて口を開けば、しゃべっているうちに自分の話が一ミリもおもしろくないと感じて、相手の時間を無駄にしているようで申し訳なくなる。話を聞いているときも、やたらと相槌を打つと不自然におもえて黙っていると、機嫌が悪いのかと心配される。ちがうんです、あなたの話、めちゃくちゃ⇒2019/06/08
よう
5
人見知りの三谷さんが、人見知り克服のために女性ゲストと次々対談する対談集。脚本家らしくシナリオ形式で、ト書きと台詞によって構成されている。タイトルどおり、気まずい空気が流れているのがよくわかる。まあ話が弾まない(笑)。でも、相手にリードしてもらったり、たまに会話の噛み合わせが良くなったりもする。妙な会話ドキュメンタリーである2000/01/01
紫陽花
3
気まずさが伝わるエッセイだった…。 学級文庫って今もあるのかな? 本文イラストは三谷さんだった。 なかなかうまいじゃん!2013/04/12
いく
3
あとがきにも書いていましたが「(笑)」を使っていないのがいいなと思った。気まずい雰囲気も残しているからか、たまに会話が弾んだときは「いいぞ、いいぞ」と心の中で応援し、すぐに切れてしまったときは「あらららら…」と一緒に困りながら読めました。2011/04/29
涼木
2
はじめに三谷氏より「この本の使い方」として挙げられている通り、「これは様々な女性との出会いを重ねるにつれて、いかに自分の性格を克服していったか、そのプロセスを追ったドキュメンタリー」である。 話の内容はなんてことはない芸能人二人の対談…なのだが三谷氏の辿々しさ、そしてト書きによって、現場の緊張感(そしてそれはコミュニケーションが苦手な人なら誰もが体験したことのあるもの)がありありと伝わる。 気まずい空気が流れると、三谷氏の焦りも手を取るように分かる! この分かりやすさが、あの脚本力の源なのかもしれない2024/04/11
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- 和書
- 反解釈 ちくま学芸文庫