出版社内容情報
ひかりは、傷のかたちをしている。
吊り革、睫毛、テープカッター、包装紙、母の背中。
見慣れたはずのものたちが、鋭い反射光のように、ふいにこちらを見返してくる。
道券はなさんの短歌は、日常の表面を撫でながら、その奥に沈んだ痛み、欲望、記憶、死者の気配までも、静かに発光させてしまう。
今日マチ子(漫画家)
〈髪色の明るい生徒を呼び出せば目が燃えている 心より先に〉
〈雨音にも文体がある肌寒い佐保川沿いを歩いてゆけば〉
〈ブラウスの後ろ留めてと言う母の背後にまわる息を殺して〉
人形への眼差しを通じて自らの内面をえぐった「嵌めてください」で、第66回角川短歌賞を受賞(選考委員=松平盟子、坂井修一、俵万智、藪内亮輔)。
欠落、喪失、不在のものへの小さな祈りは、ますます澄み、世界を照らす。希望の余韻にひたる全303首。
【目次】
1
嵌めてください
小石
テープカッター
睫毛
燃えている腕
退路
あお毛の馬
火の用心
刺繍
誤読
螺子
ひかりを撒いて
フジエダ珈琲
2
転調
黒と黄
梅の枝
パン焼き窯
光なのだから
茗荷
正倉院展
近鉄百貨店
包装紙
歌壇史
翻案
内容説明
第66回角川短歌賞受賞歌人の第一歌集。
目次
1(嵌めてください;小石;テープカッター;睫毛;燃えている腕 ほか)
2(転調;黒と黄;梅の枝;パン焼き窯;光なのだから ほか)
著者等紹介
道券はな[ドウケンハナ]
1993年 奈良県に生まれる。2015年 未来短歌会入会。2018年 未来年間賞受賞。2020年 第66回角川短歌賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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