内容説明
「私には話しかけないでください。この学校で友達を作るつもりはありません」季節はずれの転校生・昭島こころは、クラスメートを前にいきなり宣言した。自分を押し込め周囲に合わせることで、自らの居場所を作ってきた内気な少女・双葉絆は、そんなこころの謎めいた強い態度に興味を持つ。そんな中、こころの周辺では奇妙な出来事が次々に起こり始め…!?ますますクラスから孤立していく転校生の美少女は、一体何者なのか?そして、こころを知ろうとする絆の決意と、待ち受ける運命とは。
著者等紹介
七瀬晶[ナナセヒカル]
東京生まれ、女性。青山学院大学理工学部卒。2005年、インターネット上での連載で読者の支持を得ていた『Project SEVEN』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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散文の詞
91
タイトルから見ても青春物だろうと、あらすじを見てもミステリー物だろう思ったのですが、まさかの展開です。 会話が多くて、比較的読みやすのですが、まさかの展開になっているせいか、全体的に話そのものがわかりにくいです。 重要だと思える部分がサラリと片付けられていて、もっと感情の読み取りを書き込めばもっと面白くなったかもしれません。 実際、途中まではどうなるのだろうかと、ワクワクできたのだけど…。 結局、誰かに操られていたのか?なんだかわからないストーリーでした。 2020/05/18
へくとぱすかる
47
転校生とは、新しい環境にいかに溶けこんでいけるか、そんな試練に直面する存在。受け入れる側から書かれたものが多いが、最近は逆かもしれない。ファンタジーとオビに書かれてあったが、125ページで変調し始める。そして246ページで全体の路線が明らかにされる。このパターンの小説は好きだが、最初の1/3の雰囲気をそのまま最後まで続けてほしかったとも思う。2016/02/03
七色一味
32
読破。おしいな、と言うか何と言うか…。不思議な転校生は、不思議なままでいて欲しかったかな、と言うのが、素直な感想かなぁ。とにかく設定が素直すぎて、あとの展開が読めてしまうと言う…ね。まあ、借り出した書架がYAなんで、仕方ないかなぁとは、思いますが。もう少し設定ひねるとかしないと、YAじゃなくて児童書送りになっちゃうぞ(笑)2012/05/09
nyanco
22
「私には話しかけないでください。この学校で友達を作るつもりはありません」といきなり宣言する転校生…という設定が気になって読み始めました。そんなこころのことを心配する絆。序盤の少女らしい心の様子を描いた部分はとても好感が持てました。とても銀のさじシリーズらしい。しかし、不思議な転校生、というサブタイトル…ああ、やはりそのネタでしたか。ある程度予想していたのですが、私世代にはそのネタは「ケン・ソゴル」を思い出してしまいます。そしてアレを越えることもなく、都合が悪くなるとSFにされてしまっても…続→2011/06/13
チガ
21
学園友情ものからはじまり、後半はタイムスリップや未来から来た人々の話が出て来て一気にSFに。最終話沢山新情報が出て来るので、少し無理矢理さを感じました。ジュブナイルSFって印象です。2014/10/02