内容説明
停学明けの一週間ぶりの学校で、僕らを待っていたのは、「第一学年団体訓練開催のお知らせ」だった…。ザ・ゾンビーズ結成前夜を描く、シリーズ、完結篇。
著者等紹介
金城一紀[カネシロカズキ]
1968年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とら
129
読み終わった後、全身が高揚してもう何でもいいから大声で叫びたくなった。叫ぶのは近所迷惑なので止めておくけれど、興奮は収まる所を知らない。『君たち、世界を変えてみたくはないか?』変えたいよ!革命起こしたいよ!あの米倉がそんなことを言うなんて!”退屈なのは世界の責任じゃない。怠惰な僕たちの作り出している世界が、退屈なだけなのだ。”スターター・ピストルはどこにでも転がっている。たぶん、自分にとってのそれは、この本になるのかもしれない。ザ・ゾンビーズシリーズ最終巻にして、原点回帰、壮大なるプロローグ━ここに終幕。2013/03/13
ちはや@灯れ松明の火
119
僕たちが、たったひとつの『僕たち』になるための革命前夜祭。夜明け前が一番暗いってのはどこかの誰かの言葉。友達以上仲間未満。鉄条網付養鶏場に閉じ込められた、端金の卵を産むブロイラーみたいな落ちこぼれ集団。関東北部三泊四日のサバイバル、もれなく暴力教師付。折れたら負け、やられっぱなしは性に合わない。逃げても負け、これは逃亡じゃなく自由飛行。イノシシみたく走り出したら止まらないだけ。劣等感を脱ぎ捨てて諦めも無気力も蹴り飛ばせ。明けていく夜に照らし出される仲間たちの不敵な笑い。退屈な世界を変える革命が、今始まる。2012/09/14
おしゃべりメガネ
77
落ちこぼれ高校生集団『ザ・ゾンビーズ』結成にまつわる話になります。シリーズの時系列的には一番前(過去)になりますね。読み進めていると結成云々はともかく、主人公「南方」はじめお馴染みの面々は既につながっており、引きの強い男「山下」の活躍ぶりもちゃんと綴られています。やはりレギュラーシリーズ同様に誰かを助ける彼らの男気に惚れてしまいますね。時代も時代なので仕方ないのでしょうが、体育教師の鬼のような体罰描写が今となってはかなりキツく感じますね。こういう描写をそう感じてしまうのは、やはり時代の変化なんでしょうね。2025/01/23
くろり - しろくろりちよ
73
2011年2月初版発売と同時に読んで以来の再読。偏差値最底辺男子高に定員より200人も多く合格した新入生。「どうせ俺たちはだめだから」自分を自分で貶め、学校の意図に知らずに乗せられ退学になっても何も言えない、そんな鬱屈した空気漂う一年生に課せられる《強化合宿》という名の自主退学推進。ゴミ溜めみたい、地獄の訓練、それでも仲間が居てキッカケがあれば彼らは走り出す。自らの無限の可能性に気付く『No.0』。束縛を全て捨て去り、何度でもゼロの自分へ戻れ。金城一紀の描く仲間の絆は、尊い。2013/05/06
B.W.
55
「The Beginning Is The End Is The Beginning」 ゾンビーズのエピソードzero 始めから、終わりまでゾンビーズはゾンビーズ。山下もやはり山下。「NO.3」から「No.0」まで、ゾンビーズは全速力で駆け抜け、そして、世界を変えてくれました。怠惰な彼らのつくりだした世界は、退屈では決してない。彼らの革命は、これからも続く。何度でも、「ゾンビーズ」に戻れ!!2011/04/11
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