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内容説明
ベテランと新鋭の豪華競演、作家23人の書き下ろし短編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
雪紫
55
「ラミア虐殺」の解説で紹介してた「羅漢崩れ」があると聞いたので読んだ1編30枚辺りな短編競作集。いや、この本だとこれが一番やばい。怪奇な雰囲気と文体、結末が見事にマッチしてて、めっちゃおすすめしたい。それ以外だと「完全犯罪」「水密密室!」(いや、貴女「赤の女王の名の下に」までに密室わりと使ってますよね。ひねくれてるわ)「最後の夏」(崩壊したまま・・・)「密室の鬼」(辻さんだからやれるテク)「レシート」(最終的なあれって)「蒼淵家」が好み。しかし西澤さんのおかげでリレー小説が・・・西澤さんらしいけど(笑)。2025/04/24
にゃおこ
27
本格ミステリ作家クラブ10周年記念企画だそう。厚さ2センチ強の本に20人以上の作家さんの作品。同人誌を読んでる気分で楽しめました、2022/09/25
藤月はな(灯れ松明の火)
24
「ミステリーのベテラン、新人、全員集合っ!」と叫んでいるかの如き、豪華な短編集です。深水黎一郎氏の「善意こそ性質が悪く、恐ろしい」という事実には頷きました。北村薫氏が描く「二銭銅貨」の後日譚は江戸川乱歩ファンとしては嬉しい限りです。鳥飼否宇氏は読了後、「そんなバナナっ!←馬鹿なでしょうが!」と爆笑してしまいました。辻氏は嬉しい誤算でした(笑)芦川氏は年の暮れにおじ様方が熱狂し、女子は冷ややかな目で見るあの事件をモチーフにしております。レシートからは大抵のことが読み取れることを書いた柄本氏は怖すぎますTT2011/05/15
ひめありす@灯れ松明の火
20
わんこそば。お腹いっぱい、ふふふー、でももっと食べるー、(遠子先輩調に)のようでした。 いちばんお気に入りは柄刀一さん。ネタばれになってしまうため、詳しくは書けないのですが、何も書かれてないのに、読めてる、どんどん読まされてるー、そして多分その読み方はミステリ好きな人ならきっと間違えてない、のようないかにも『読まされている』感がありました。 他のも薬味が葱あり柚子ありワケギあり、茗荷あり、山形のダシありという感じで、一つのミステリというお味をお腹いっぱい味わえました。 ごちそーさまでしたっ★☆2011/03/21
雪守
19
本格ミステリの書き下ろし短編+リレーミステリ。玉石混淆という感じで、ちょっと合わない話もあったけど、全体としてはそれなりに満足。マイベストはリレーミステリ「かえれないふたり」、着地点がまるで読めないのは勿論の事、一人3、4ページの中でもそれぞれ存分に魅力があり大いに楽しんで読めました。他に面白かったのは、探偵役が面白かった早見裕司「ロスコのある部屋」と辻真先「密室の鬼」、ミステリとホラーの融合が見事な井上雅彦「蒼淵家の触手」でした。2011/02/12