内容説明
夏休みのある日、妹・麻由美と上野の博物館に出かけた小5の孝は、帰りの地下鉄で突然洪水に襲われ、気を失ってしまう。目覚めるとそこは、日本によく似た、不思議な別世界の町。しかも麻由美が、恐ろしい謎の巫女・迂渦夜姫にさらわれてしまった!さらに孝も、特別な力をもつ“金の馬の童子”として、迂渦夜姫の手先に狙われることに。孝は、ジュンスヰ印の竪琴の力を借り、町で出会った同い年の少年・マオと2人きりで、妹を助けに行こうとするのだが―。
著者等紹介
藤江じゅん[フジエジュン]
千葉県生まれ。2002年「五本目のろうそく」で第2回グリム童話賞優秀賞を受賞。2004年「冬の龍」で第10回児童文学ファンタジー大賞奨励賞を受賞し、福音館書店より2006年デビュー。さらに同作で、第17回椋鳩十児童文学賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たぬき
5
読みやすくて児童書らしいファンタジーです。ツッコミどころはいろいろとあるけれど、盛り込み過ぎかなという感もあるけれど。人物名や伝説などが日本の神話由来っぽくて、でも世界観は現代っぽい。ミスマッチなようでいてあまり無理がないのに驚きました。古岩族は面白いです。もしかして異世界からきて戻れなくなった人たちなのかな、とか。そして最後のオチにはロマンを感じましたよ。2017/07/12
十六夜
5
ファンタジーにありがちな設定と展開。この厚さにしてはキャラが多すぎな気も。一人一人の個性がイマイチでていない2010/06/09
baion
4
時計塔は、異世界だけどもしかすると行き来が可能だとわかりやすく認識させるための象徴なんでしょうかね。よくあるモチーフだったりとかパターンなんですが、読みやすかったです。主人公があまり強烈なキャラではないふつうな子(といっても博物館へ抵抗なく行くってだけで、ちょっと違うかな)なのがいいと思います。ジュンスヰ印の玩具が面白かったです。2012/04/28
りつか
4
最後の方はなんだかどさくさ、という感じが…。表紙見て、馬に乗るのか! と期待して借りてみたんだけど、そんなシーンもなく…。ちょっと期待しすぎたかもなぁ、という感じ。【tkb】2010/07/09
百万石のマルコ
3
現実で行ったのか夢で見たのか分からないけれど、懐かしく感じる風景ってありますよね。時計塔のある町もそんな風景のひとつなのでしょうか。現実世界に近いせいかより親しみを感じたように思います。2010/09/06