KATANA

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  • サイズ B6判/ページ数 535p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048740500
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

古今東西、最新科学技術の成果は、真っ先に戦場にもたらされる。そして、今また一つ、新たな兵器が開発されようとしていた。利権、信念、妄執……それぞれの思惑で蠢く人間たち。人類と戦争の未来を予見する!

内容説明

20XX年、アメリカ。各国の戦地で軍務を担う「民間軍事コングロマリット」は、紛争終了後も復興ビジネスを牛耳ることで莫大な利益を上げていた。兵藤理人はそんな企業のCEO。だが裏では米情報機関にフリーランサーとして雇われている。ある日、兵藤は元同僚を通じて、情報機関から銃マーケットの怪しい動きについて調査を命じられる。同じ頃、日本のテレビ局JHKの在米リサーチャー黒崎ケイは、軍事ビジネスの裏側を探る番組を企画し、兵藤へ取材を申し込んでいた。アメリカ南東部の山間に住む退役軍人ヴィンスは静かな生活を送りながらも、かつて参加した戦闘の後遺症に悩まされていた。会ったことは思い出せないが、顔立ちが鮮明に浮かぶ謎の人物…一体、誰なのか?―戦争の、そして人類の未来を一変させるような何かが、今、静かに動き始めた。

著者等紹介

服部真澄[ハットリマスミ]
1961年東京生まれ。早稲田大学教育学部卒。95年、香港返還の機密文書を巡る熾烈な争奪戦をつづった処女作『龍の契り』がベストセラーとなり、大型新人の登場として読書界の話題をさらう。97年、第2作『鷲の驕り』で第18回吉川英治文学新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まつうら

51
毎年2万人が銃弾で亡くなっているアメリカの銃社会を変革するという壮大なテーマを、ウクライナ紛争の影響で認知度をあげつつある民間軍事会社の闇と絡めて描く。火薬で銃弾を打ち出す代わりに、スタンガン方式で電気ショックを飛ばすのは良いと思うのだが、銃規制の真の切り札が本人認証だという説明はどうも納得がいかない。本人認証によって、スタンガン方式の盲点とも言える、ヴィンスのような痛覚を感じない存在が許容されるという点にも違和感。本人認証が安全装置の解除キーであっても、凶弾による死傷者は減らないと思ってしまうのだが?2023/03/29

AICHAN

5
クライトンやフォーサイスには及ばないが日本の作家としては上出来。ただ「KATANA」という題はおかしい。「刀」は斬れ味鋭い武器であり拳銃と存在価値が似ている。幕末に日本を訪れた外国人は刀で斬りつけてくる「攘夷浪人」をひどく怖れ、彼らの辞書に「RONIN」を載せ、「斬れ味鋭い長いカタナを腰に差して外国人と見れば斬りつける」と意味を書いた。外国人にとっても「刀」は恐るべき武器なのだ。拳銃を殺傷性のないものにするプロジェクトについての物語なのに「KATANA」はないだろう。「KATANA狩り」ならわかるけど。2010/12/13

あかり

5
最後がちょっと帳尻合わせっぽい雰囲気でしたが面白かったです。非殺傷型の銃というよりも生体認証がキモというとろこが面白いかも。確かに、生体認証は有効な手段なのかもと思いました。あと、アメリカでは身の安全のために銃を持つという以外に権利として銃を持つっていう意識があるんだというのが、私には知らなかった部分だったので興味深かったです。2010/10/18

nakano0622

5
服部氏はとてもインテリだと思う。政治、経済、社会問題、人種問題などいろんなジャンルに関してきっと詳しいのでしょう。今回はアメリカ合衆国の抱える問題のひとつである銃に関するミステリー。結構大きい、壮大なテーマだったけど、私の琴線にちょっと触れませんでした。日本人だからなのでしょうかね。けど服部氏は、最後に「日本人だから」っていうくだりを主人公の一人に言わせております。これが一番言いたかったのでは。平和ボケした日本にも救われるところがある。そうなんですかね?服部氏の世界観は健在で、今回も安心して読めました。2010/09/06

外道皇帝

5
近未来のアメリカでの銃規制をめぐる物語。スタンガンを進化させたような非殺傷銃の導入に軍事行動の民間委託の問題を絡ませてなかなか面白い展開でした。SG銃の射程とかエネルギー源(銃で言う何連発とか)とか威力とかもうちょっと詳しく説明が欲しかったなあ。2010/09/03

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