内容説明
冬の朝、渋谷ハチ公前、僕は生首を置きにゆく。彼女の願いを叶えるために。―おそるべき横溝チルドレンの登場!第29回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作。
著者等紹介
白石かおる[シライシカオル]
新宿生まれ。ライトノベル数冊を上梓した後、2009年『僕と『彼女』の首なし死体』で横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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チロ子
45
図書館本。主人公がハチ公前に生首を置くところから始まるお話。彼女の願いを叶えるため。彼女の願いとは・・・?なぜか僕がやったことを知る謎の人物による電話。ラストに待ってる結末とは・・・? 独特な雰囲気にとても気になる謎。中盤中々真相に近づかなくモヤモヤしてしまった。それでも真相に近づくと読む手が止まらなくなりました。ラストはちょっと出来すぎたラストかな?ミステリ大賞優秀賞も受賞してる作品なので期待しすぎたかな?まぁあぁ楽しめました。!2017/05/20
ジャムうどん@アカウント移動してごはんになります
34
物語はハチ公像の前に生首を置く「僕」によって幕開けします。人目につくところに置かなければならないこと、「僕」は捕まっても良いと考えていること、いろいろな疑問点を抱えつつややホラー小説の様な印象を受けましたが、明らかになった事実は優しさで溢れていて、この本に対する評価は大きく変わりました。「僕は彼女を愛していたのではありません、理解していたんです」といった台詞がとても印象的でした。軽くて読みやすい雰囲気です。2018/01/03
nyanco
26
横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作なのに、この装丁?と思ったら作家さんラノベ出身なんですね。なかなか冒頭はミステリーっぽく始まったのですが、その後、物語は淡々と進む。主人公を好きになれない。冷めたクールなヤツのくせに、ここぞという時にパワーを発揮する…。で作家と同じ名前…って、かなり自己愛が強い?トラブル解決の理由が実家が酪農家でしたから…だけってのも、ひねりなさすぎでは?2009/07/01
スケキヨ
22
装丁に魅かれて借りる。淡々と読み終えた。主人公が淡々としているので。これは十代後半~二十代前半の層に受け入れられる主人公像ではないであろうか。冷めていて自意識を抑えるというか低く保ち、出来ることしかやっていないつもりでも周囲には一目置かれている、という人物なので。選評を呼んで『作者の自意識過剰が投影された』(by坂東眞砂子氏)には大いに納得。最初のつかみはいいが、後は軽い感じで読まないと挫折しそうだった。途中の東京が災難にあうシーンでは3.11と被って描写が間逆だったのでより、リアリティ面で残念だったな。2011/10/25
鬼灯の金魚草
17
なんだかなぁ、登場人物が魅力ないというか、薄っぺらい。誰にも共感出来ないし、ページを捲るのもやっとで、正直面白くない。新人だから?これから先はどうなるかわからないが長い目で見ることも大切かもしれないけど次は判らないなぁ。2016/12/26