わくらば追慕抄

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  • サイズ B6判/ページ数 358p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048739375
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

人や物の「記憶」を読み取れるという不思議な力をもった姉の鈴音と、お転婆で姉想いの妹ワッコ。固い絆で結ばれた二人の前に現れた謎の女は、鈴音と同じ力を悪用して他人の過去を暴き立てていた。女の名は御堂吹雪―その冷たい怒りと憎しみに満ちたまなざしが鈴音に向けられて…。今は遠い昭和30年代を舞台に、人の優しさと生きる哀しみをノスタルジックに描く、昭和事件簿「わくらば」シリーズ第2弾。

著者等紹介

朱川湊人[シュカワミナト]
1963年大阪府生まれ。慶應義塾大学卒業。出版社勤務を経て、2002年「フクロウ男」でオール讀物推理小説新人賞受賞。03年「白い部屋で月の歌を」で日本ホラー小説大賞短編賞、05年『花まんま』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

めろんラブ 

128
『わくらば日記』の続編。姉妹、特に妹が大きくなったな~(親戚目線)。姉さまのアシストとマネージメントが板について、その頼れる感じが微笑ましい。姉さまは相変わらず人に優しすぎ。あまり頑張らないで、壊れてしまう~とハラハラし通しでした。関係者の皆様、姉さまの秘密をもう広めないで~(懇願)。善人が多い中、新キャラ薔薇姫のヒールっぽさがいいスパイス。昭和30年代の東京の世俗を巧みに織り込みつつ、人間の哀しさや優しさ、悪意が丁寧に描かれていて、深みのある作品でした。たくさんの謎はいつ明らかに?続編が待ち遠しい!2010/08/24

あつひめ

122
第2弾、楽しませてもらいました。前回より鈴音積極的な印象を受けて…なんか嬉しかった。今回は殺人の犯人探しとは違って、心や記憶の中に刻まれたものを探していく。他人では考えられないような苦い思いを心に刻んで生きている人の苦しみを伝えることが正しいかどうか、白黒つけることが幸福か…問われるような展開に生きる難しさを感じた。桜丸と百合丸…ラストにほっとする場面を用意された感じ。みんなで鈴音を見送ったことで…もう続編はダメかな…。もう少し、この姉妹を取り巻く昭和を感じていたかった。2013/09/10

紫綺

116
前作(わくらば日記)よりノスタルジー色が減り、物語自体の面白さが際立つ作品。鈴音も少しずつ成長し、強くなっている。鈴音VS薔薇姫の決着はどうなるの?過去のエピソードも含め、気になるぞ。続編やいかに。2014/01/18

しろいるか

104
『わくらば日記』の続編。今回も物は無くとも心豊かな昭和30年代の雰囲気を楽しんだ。いい人ばかりが脇を固めてた前作と違い、鈴音の対極ともいえるヒールの薔薇姫登場。いっとき茜ちゃんと上条姉妹の間に亀裂が生じたのもこの棘だらけの女のせいだ。でも何故赤ちゃんの頃の鈴音を知っているのか、そもそも何者なのか、医者である父は一体何をしている人なのか、そして鈴音は何故5歳までの記憶が無く、何故若くして鬼籍の人となったのか。読み終わっても知りたいことが山積。更なる続編がないと満足できません!2011/10/21

kishikan

97
見るだけで人や物の過去や記憶を読み取る力を持つ姉、そして姉想いでちょっとお転婆の妹の物語。わくらば日記に続くシリーズ第2弾。今回も様々な事件難題を不思議な力で解決することになるが、本作品では二人の前に同じ力を持つ謎の女が現れる。その女は過去を暴き出し、人を傷つける、邪悪な心を持つが、姉の素性も知っているようだ。シリーズ化され、たぶん次の作品に続いていくのだろうが、今回ははらはら、ドキドキすることもなくちょっと中だるみという感もあるが、どこか酸っぱさの後味残る印象は、さすが朱川さん!2010/01/23

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