新・世界の神話
女神記―新・世界の神話

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  • サイズ B6判/ページ数 251p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048738965
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

激しい求愛の果て、イザナキイザナミは二つに引き裂かれた。
遥か南の海蛇の島、二人の姉妹。姉は大巫女を継ぎ、島のために祈った。妹は運命に逆らい、掟を破った。16歳で死んだ妹は、地下神殿で黄泉の国の女王イザナミに出逢う。物語の鬼神が描く、血と贖いの日本神話!

遙か南、海蛇の島の大巫女の家系に、二人の姉妹が生まれた。
姉・カミクゥは生まれながらに、大巫女を継ぐことが運命づけられていたが、妹・ナミマには、別の運命があった。
ナミマが16歳になった年、祖母で大巫女のミクラが亡くなった。
葬儀の祭祀はカミクゥが司ったが、その晩、ナミマに怖ろしい運命が告げられる。
島を抜け出し、海上で出産をしたナミマは、16歳で死んだ。
地底で目覚めたナミマの前に現れたのは、1日に千人の死者を選ぶ、黄泉の国の女神イザナミだった。
イザナミは、夫イザナキによって、黄泉の国に閉じ込められ、死の支配者となっていたのだ。

陰と陽、二つに引き裂かれた運命は、ふたたび巡り逢うのか!?
強烈なキャラクターと豊かなストーリーテリング、人間と神の対立を交えて描く、愛と裏切りのスペクタクル!

内容説明

遥か南の海蛇の島、巫女の家に生まれた二人の姉妹。姉は大巫女を継ぎ、島のために祈り続けた。妹は与えられた運命に逆らい、島の掟を自ら破った。16歳で死んだ妹は、地下神殿で一人の女神と出逢う。―私はイザナミ、黄泉の国の女神です。

著者等紹介

桐野夏生[キリノナツオ]
1951年金沢市生まれ。成蹊大学卒。93年『顔に降りかかる雨』で江戸川乱歩賞、98年『OUT』で日本推理作家協会賞、99年『柔らかな頬』で直木賞、2003年『グロテスク』で泉鏡花文学賞、04年『残虐記』で柴田錬三郎賞、05年『魂萌え!』で婦人公論文芸賞、08年『東京島』で谷崎潤一郎賞を受賞。04年、英訳版『OUT』で日本人初のエドガー賞候補となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

92
古事記のイザナミ・イザナギの神話に題材をとっているようですが、桐野さんの手によると愛憎劇と生まれ変わるのですね。禁断の恋、裏切り、嫉妬、悲しみ、怨みの感情が渦巻く独特の世界。男と女、人と神の関係は古代から続くテーマなのかもしれません。その結界がほころび、漂うことは怨念に囚われることのように思えました。日本神話を情念の物語へと見事に昇華させているように感じます。2017/05/07

Yuna Ioki☆

59
1066-269-13 外でブックカバーなしでは読めない(¯―¯٥)内容的にエロチックなわけでもないんだけどね(笑)古事記のイザナミイザナギをモチーフにしてあるのだが。。。男女の仲は人間であっても神であっても綺麗事だけでは済まされない部分がありますよね(¯―¯٥)2015/07/09

キムチ

56
オンナの内面に潜む情炎、怨念、嫉妬、欲望等を人間界と神々それぞれで描く。んも~!桐野ワールドだわ。とある南の島が舞台とあるが現代の今、ほれ、そこにといってもありうるストーリー。陰陽織りなすことを運命つけられた姉妹、カミクゥとナミマ、大巫女を継ぐその裏面の筋書き、そしてまぐわうマヒトの運命。イザナギ、イザナミは何となく聞きかじった古代の話、それがギリシア神話とモチーフ的にリンクしたところにヒントを得ているというが暑い夏に、熱く読ませられた。それにしてもイザナギ!なんと身勝手な神だこと。2015/07/29

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

49
世界の神話シリーズ、日本代表は桐野夏生さんの『古事記』のイザナギ、イザナミの神話を題材にした『女神記』。小さな貧しい海蛇の島に育つ姉妹。大巫女を継いだ陽の姉カミクゥ、墓守として生きる運命に逆らい好きな男と逃げた陰の妹ナミマ。男に裏切られ地下神殿で黄泉の国の女神イザナミと出会い仕えることになる。愛と嫉妬、裏切られた怨み憎しみ悲しさ、男と女、神と人間、ナミマとイザナミの心は癒えることはあるのだろうか?それにしても、男(マヒト)も男神(イザナギ)も身勝手過ぎる……。許すまじ。2016/07/26

ゆみねこ

28
男と女の太古からの営み。黄泉の国へ幽閉されたイザナミが神となったイザナキのたくさんの妻をくびり殺す…。海蛇の島で生まれたナミマは哀れだと思うが男の身勝手さは昔から変わらないのか?物語としては珍しいけれど、あまり面白いとは思えず。稗田阿礼が登場したのにはビックリ。2012/10/18

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