揺りかごの上で

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  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048737999
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

小学校生活最後の夏休みが始まろうとしていたあの日。辻貴雄と横田純はいつものように森の中にある秘密の空き地で遊んでいた。その時、空き地に建てられていた古い小屋の中から泣き声が聞こえてくる。二人がそこで見つけたのは赤ちゃんだった。周りには置き手紙も何も残されていない。そこで貴雄と横田は、赤ちゃんをロビンと名づけ母親が戻ってくるまで面倒をみることにする。だが、しばらくして横田が家の事情で引っ越すことになり、貴雄は孤立無援の状態に。ロビンの母親はまだ帰ってこない。誰にも相談はできない。そもそも、信じられる大人などいるのだろうか。貴雄の一人だけの子育てが始まった―。

著者等紹介

大山尚利[オオヤマナオトシ]
1974年生まれ。東京都出身。和光大学人文学部文学科卒。2005年『チューイングボーン』(角川ホラー文庫)で第12回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とみ

1
刑務所スタートなので、何かのかけ違えでそこに至るのだろうという予想からの入りでしたが、想像以上の狂気と後味の悪さ… 幼い命が育っていく喜び、図書館で育て方や行く末を学ぶ姿。小学生から中学生にかけての学びと成長を危なっかしさにはらはらしながら(早く大人に助けを求めなよ!とじれったく思いながら)読めた前半から一転してどんどんと狂気と暴力で崩れていく後半。無知と幼さがその沼への入口だとしたら…ぞっとします2024/03/11

K3

1
エグイ話という触れ込みで読んでみた。一章ごとにまったく違う面をみせてくる。久美こえーよ!おろし金のところ、おえってなった。2014/10/18

あき

0
まとまりがあるようでいてないような、何とも不思議な感じ。「これ、本当に1人で書いているの?」と疑いたくなってしまうぐらい、シーンによってがらりと印象が変わる。ラストはわからなくもないんだけど、まだもう一歩先に行けたのではないかというざらざら感が残った。2007/11/08

ちぇん、

0
日本ホラー小説大賞長編賞の受賞第一作となる。 前作『チューイングボーン』と同様、俗に言うモダンホラーに属する作品で、特筆すべきは心理描写と物語の展開である。 視点は主人公のみで少年時代が全体の大半を占めるが、不安・歓喜・焦燥・憤怒・後悔などの感情が繊細に描写されており、これでもかというように感情移入を誘う。 展開については、常に嫌な予感を孕みながら、その予感が何らかの形であたっていくように進む。中盤からのアクロバットは驚愕で、読了後に改めて冒頭を読み返した際に訪れる感情は、容易には形状しがたい。 2007/12/01

いたずらぐりとぐら

0
12歳の少年が森で赤ん坊を見つける。子供の偏見で「里子はいじめられる」と思い込み、自分で育てることに。淡々とした美しい文体で最悪の結末へと向かう様子には、ただただ絶望感のみが残る。彼は赤ん坊と一緒に寝たかっただけだった…。2008/02/24

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