花よりもなほ

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  • サイズ B6判/ページ数 277p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048737029
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

時は元禄15年、泰平の世。父親の仇討ちのため、信州松本から江戸に出てきた青木宗左衛門。実はこの若侍、剣の腕がからきしダメなへっぴり侍だった!貧しいながらも愉快に暮らす長屋仲間のペースにすっかり巻き込まれ、3年の月日が流れたが、仇討ちなんて夢のまた夢…。赤穂浪士の仇討ちともビミョーに絡み合い、事態は思わぬ方向へ。さて、宗左衛門の仇討ちの行方や、いかに?弱い。貧しい。逃げ足速い。そんなへっぴり侍と愛すべき仲間たちの泣き笑いをたっぷりと。痛快仇討ちエンターテイメント小説の誕生だ。

著者等紹介

是枝裕和[コレエダヒロカズ]
1962年東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、テレビマンユニオンに参加。主にドキュメンタリー番組の演出を手がける。1995年、初監督した映画『幻の光』が第52回ヴェネツィア国際映画祭で金のオゼッラ賞などを受賞。以降、『ワンダフルライフ』、『ディスタンス』を発表、各国で高い評価を受ける。2004年、『誰も知らない』がカンヌ国際映画祭史上最年少の最優秀男優賞(柳楽優弥)を受賞、国内外で大きな話題を呼んだ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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なゆ

63
是枝監督書き下ろし小説2作目ということで。映画にはなかった、仇討ちに至るまでの話も書いてあった。公開当時映画で観たときに、「こんな優しい時代劇があるなんて」と驚いた記憶がある。あのころは、時代劇=チャンバラだと思い込んでたから。剣術はからきしダメな宗左衛門、父の仇討ちのため江戸へ出てはや2年。あてもなく金もなく貧乏長屋に落ち着いたころ、仇討ちの相手をとうとう見つけてしまい…と、へっぴり腰に話が進む。長屋の面々が楽しい。改めてじっくり読むと、是枝作品に共通する“家族とは”とか“父と息子”とかも浮かび上がる。2018/07/10

mint-s

50
映画のノベライズなのでキャストの岡田君を思い浮かべながらさらさらと読了。武士の子に生まれながら剣術が苦手な宗左衛門が父の仇討ちの旅に出る。父はなぜ剣術に優れた弟ではなく俺に託したのか。どの父親も子に対する思いは深くて温かいなぁ。2018/10/07

ジュースの素

10
父が殺された。臨終の時、父は武術の下手な方の長男に敵討ちをしてくれと言い残す。彼は江戸に出て貧乏長屋に住まううちに、貧しくも明るい人々と打ち解ける。まるで落語のような長屋の人や暮らしが読者にもとても面白かった。仇は見つかったがその家族を討つ事は出来なかった。是枝さんの人や家族を見る優しい目がここでも生きている。2019/05/09

のみちゃん

3
是枝さんの著書を初めて読んだ。彼はやはり文豪ではなく、映像やさんなんだなぁと思った。映像で見た方が面白いだろうなぁと思うシーンが幾らもあり、少々物足りない印象が残った。落語を盛り込んだシーンには「おやっ?(笑)」と思ったが、もう少し膨らませて欲しかった。あとがきによると著書とは内容が異なるそうだが、映像も観てみたいと思う。2014/02/14

utihi

3
くすっと笑って、少しほろっとして、また少し、しんみり…でもさいごは優しく爽やかに終わりました。  すでに映画になっているので 宗左衛門を岡田准一さん、おさえさんを宮沢りえさん、そのほかの登場人物も映画とあわせて読んだので小説の内容にとても入り込みやすかったです。  お金はないけど生活の知恵から日常を面白く、したたかに強く生きていく江戸庶民の暮らしぶりが 読んでて気持ちよかったです。2014/02/12

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