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145gの孤独

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  • サイズ B6判/ページ数 397p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048736923
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

プロ野球投手として活躍していた倉沢修介は、試合中の死球事故が原因で現役を引退した。その後、雑用専門の便利屋を始めた倉沢だが、その業務の一環として「付き添い屋」の仕事を立ち上げることになる。そんな倉沢のもとに、ひとりの人妻が訪れる。それは「今週の水曜、私の息子がサッカーの観戦をするので、それに付き添ってほしい」という依頼だった。不可思議な内容に首を傾げながらも、少年に付き添うことになる倉沢。その仕事が終わるや、またも彼女から「来週の水曜もお願いします」という電話が入る。不審に思った倉沢は…。情感豊かな筆致で綴りあげた、ハートウォーミング・ミステリ。第25回横溝正史ミステリ大賞受賞第一作。

著者等紹介

伊岡瞬[イオカシュン]
1960年東京都武蔵野市生まれ。日本大学法学部卒。広告会社勤務。2005年『いつか、虹の向こうへ』で第25回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をW受賞し作家デビュー。『145gの孤独』が受賞第一作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

モルク

92
プロ野球の投手だった倉沢は対戦打者西野のこめかみにデッドボールをあて彼の選手生命を奪ってしまう。倉沢自身もそれ以来肝心なところで決められず引退に追い込まれる。そして選んだ第2の人生、便利屋。そこに「付き添い屋」の依頼が舞い込む。最初は倉沢のジョーク混じりの軽薄な言い回しが苦手で苦戦するも、後半はそれがテンポにのって軽快に思えてくる。次第に深刻な展開も…一緒に事務所をやっていると思っていたあの西野は…。でも最後には明るさを見いだせてホッとする。2025/01/05

takaC

66
設定は魅力的だが完成度がいまひとつといった感じ。2018/05/07

薦渕雅春

32
著者の作品を読むのは何作目だろう? 今までのイメージとは少し違った感じだった。2005年『いつか、虹の向こうへ』で 第25回横溝正史ミステリ大賞とテレビ東京賞をW受賞し作家デビューし、本著が受賞第一作との事なので、著者の2作目の作品なのか。時間軸からすれば本著は初期の作品だったんだ。主人公・倉沢修介は元プロ野球選手、今は便利屋。軽快なトーク、ポンポンと飛び出すギャグ、軽妙な切り返し、テンポ良く心地良くストーリーは展開して行く。終盤に近づくとチョッと深刻な展開、しかし登場人物のキャラが立っていて面白かった。2021/01/05

もぺっと

30
危険球が元で、プロ野球を引退し、便利屋として働く倉沢が主人公。依頼された仕事には何か謎があり、それを彼が解き明かす。倉沢の言動がおもしろかったが、読むのに少々時間がかかった。というのも、とにかくこの本一筋縄ではいかない。凝っている。いろいろ裏がある。読み応えがあるってことかなあ。2017/11/29

純子

26
危険球で人生を狂わせてしまった男の話。狂ったのは、当てた自分だけではなく、当てられた相手やその家族も。彼を放っておけない周囲と、そんな優しさは受け取れないとひねくれているような彼のやりとりが、切なかったりちょっとだけおかしかったり。仕事『便利屋』を通じて出会う人々のことを、彼は彼で放っておけない。決して思いやり溢れる態度ではないのだけれど、苦しみの中で生きている者同士の通じ合いからか、顧客の訳あり人生を推して知ってしまうあたりはミステリー仕立てになっていておもしろかった。2018/08/25

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