内容説明
劉健一―あの男がいる限り、おれは安らかに眠ることができない。あの男の目を、口を、耳を、塞がなければならない。血塗られた憎悪の連鎖に終止符を打つのは誰か―。永遠の闇の淵へ衝撃の終幕。
著者等紹介
馳星周[ハセセイシュウ]
1965年北海道生まれ。横浜市立大学卒業。出版社勤務を経てフリーライターに。96年『不夜城』で小説家としてデビュー。翌年同作品で第18回吉川英治文学新人賞を、98年『鎮魂歌不夜城2』で第51回日本推理作家協会賞を、99年『漂流街』で第1回大薮春彦賞を受賞
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感想・レビュー
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まーしゃ
42
不夜城完結編。楊偉民は横浜に追いやられ来る日も来る日も『健一め……』と呪詛を繰り返すそして… 偽りの中国残留孤児、李基は襲撃事件に巻き込まれその解決に奔走する事になるだが情報が欲しかった。そこに健一の名を聞き連絡を取ってしまう… そこから今回の本物語が始まる。今回も策と策を張り巡らしこれでもかと騙し合う。今回の物語の語手は李基でもやはり主人公は悪鬼、霊鬼と化した健一なのである。2018/10/07
ミツツ
39
沢山の人が死んでそれぞれの恨みもまた続くんでしょうが、健一の長い長い物語が終わり良かったなと思わされた。武基裕は臆病者だったかも知れないけど優しかったのよね。ミツツ劇場 小文:中村ゆり 武基裕:三浦マイルド2018/10/19
林 一歩
17
漸く完結編読了。 一欠片の救いもないストーリー。映画版の不夜城を無性に見たくなりました2015/09/06
2兵
7
前二作含めて数年ぶりの再読。これまでの黒幕であり、劉健一が倒すべき相手とされていた楊偉民が呆気なく殺されるという衝撃の導入部から始まるシリーズ完結編。一作目で鮮烈なデビューを飾ってから約八年、本書が執筆されたころは、作者もすでに十冊以上の小説を出版しており、デビュー当初と比較すると、当然筆力は向上している。人物関係も相変わらず複雑ながら、前二作にあったギラつきや焦燥感、混沌や官能描写といったものは抑えめになっており、これまでで一番分かりやすく、もっとも読みやすいのではないか。2024/10/08
emi
7
完結編あったんだ。図書館で見つけて早速。どれも後味悪いんだけど、これが馳ワールドなんだろうか。2011/07/05