内容説明
逃げる、暴く、追いつめる!俺は自由という言葉の意味を知らない。灼熱の太陽とサルサのリズムの中をひた走るだけだ。昨日とは違う明日を求めて―「T.R.Y.」の著者の、血沸き肉躍るジェットコースター・ストーリー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さんつきくん
5
面白かった。様々な要素が絡み合い濃厚だった分、読むのに時間がかかってしまったが。サルサのリズムが刻まれる、南米の架空の国リベルタが舞台。胡散臭い資産家が国を支配している。そんな国から逃げ出そうとしている謎の老女マリーナ。そんな逃亡劇に巻き込まれる日本人・大友、智恵、日系人・ヤザワ。一方、失踪した知人の行方を探る元新聞記者のビオレッタ。物語はマリーナとビオレッタの2つの章を軸に紡がれる。革命家として有名なチェ・ゲバラの余韻も残る。2020/06/11
tanta
5
チェ・ゲバラの「チェ」が"Hey!"というような呼びかけの言葉って知らなかったなぁ。っていうかチェ・ゲバラのことも知らなかった。垣根涼介の「ワイルド・ソウル」には遥かに及ばないものの、南米のことに興味がわいたし、チェ・ゲバラについていろいろ調べられたからよかったかも。2013/09/09
ユウ
3
革命をテーマにした井上尚登の作品。T.R.Yと同じテイストかと思いましたが、舞台が南米のせいかユルい雰囲気。シリアスとおちゃらけた雰囲気の緩急さ、今まで交わらなかった登場人物が終盤に交差していく様は面白かった。ただし主人公にパンチが無かったのは残念。2015/07/13
詩界 -うたか-
2
T.R.Yの次はC.H.Eという事でこのお話のお陰でだいぶチェ・ゲバラに詳しくなり歴史は苦手だけれどチェ・ゲバラ周りは一通り把握している変な人間になりました。これとT.R.Yに負けることないエンターテインメントに溢れた作品で、映画化ァァァ!と思いましたがされませんでしたね。ところで井上さんにはひとつ欠点があります。それは小説を書く力が圧倒的に不足していて、企画や構成力は優れているのに小説のスキルが圧倒的に多い足りないことです。 展開が二作目で早くもパターン化しているんですよね?
ぐだぐだ
2
ファミリアと音楽と革命が軸であるなら、主人公もそれに乗っかりたかった。音楽を文章で表現するのはとても難し。臨場感を演出するハズのそれが、私の拙い読解力では逆効果に。出直してきます。2017/11/19
-
- 電子書籍
- 野望の王国 完全版 26