内容説明
これは、神がもたらした奇跡なのか―。水を注ぐと映像が浮かび上がる「杯」、泥から砂金を生み出す「虫」、別世界への扉を開く「鍵」。人知を超えた摩訶不思議な品々を蒐集する男の運命は―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kawai Hideki
87
神の存在を証明する、奇跡の品々を集める旅行代理店勤務のおじさんのお話。それは「TVみたいな鮮明な映像が映る聖杯」「他人に譲ろうとすると自分が取り込まれてしまう戦国人形」「純金のフンをする昆虫」「異世界の扉を開ける鍵」なのだが、いまいち一貫性がない。これで神の存在を証明?入手方法も偶然性が強すぎ。そんなすごい品物を集めているのに、一番の目標が会社の出世競争での一発逆転とか、話が小さすぎ。そして、あらゆる品物と伏線が押し入れで埃をかぶったままなのに、異世界に旅立つ結末・・・ジャンプの不人気連載のような幕切れ。2015/05/18