内容説明
拳銃は要らない―。同情は敵―。捜査に必要なのは、心の襞を辿る指先と人の哀しみを見極める眼だ。プロフェッショナルで、クールで、人間くさい警官たち!新宿の裏社会とアジアの地下銀行の取引の陰で、幸薄いひとりの女が命を落とした。表題作「刹那の街角」をはじめ、運命に翻弄され、いつしか犯罪に巻き込まれていく人々の哀感を刑事部屋の目を通して描く、出色の連作短篇集。著者初の警察小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
葵
21
昔読んだ気がする。捜査一課中本班の刑事たちの連作短編集。どの話も余韻が残るハードボイルドな感じが好み。30年近く前のお話だから、まだポケベルだったり病院で煙草を吸ったり今ならありえないのだが、昭和生まれの私にとってはこれぞ「デカ」というイメージ。著者の作品を読むと藤原審爾作品が読みたくなるのだが、あとがきでは、島田一男さんに憧れていたとあった。有名な「刑事部屋」を読んでみたくなった。2023/11/27
mitsuru1
6
警視庁捜査一課強行班の中本軍団と呼ばれる刑事達とその事件を描く七連作短編。90年代後半に野性時代を中心に発表された作品、煙草をガンガン吸う刑事達が嬉しい。2016/02/13
きりきり
3
刑事ものの短編集です。淡々と話が進みます。正直キャラクターも普通で、短編集なので深く掘り下げる形にもならないので本当にすうーーと進んでしまいます。正直残念な感じでした・・・。2014/11/15
リョウタロウ
2
☆☆☆ 「捜査一課シリーズ」の第1弾。 1999年の作品だけあって、令和の時代にはありえない描写の数々は、古き良き時代の刑事ドラマを観ているようだった。2024/03/17
hinata
1
警察物だけれど、ページ数によるのか簡単に解決してしまうので推理を働かせる余地がなく、ちょっと残念。2014/07/06
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- 和書
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