海鳴りに訊け

海鳴りに訊け

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  • サイズ B6判/ページ数 450p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784048730815
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

私立探偵、か。そうさ、俺は爪の垢ほども正義面なんてできない、ろくでなしの私立探偵だよ。十五年ほど前。東京・渋谷の小さなボクシングジムのオーナー兼トレーナーを殴り殺した犯人犯。俺のたった一つの夢を、金のためにぶち壊した、こんな卑劣な糞野郎を殺したくらいで…一日たりとも自由を奪われてたまるか、と思った時から俺の長い逃亡生活が始まった。沖縄から東シナ海へ…とてつもない反骨とひとしずくの純情と酒を抱え海賊放送が航く。渾身の海洋冒険小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おしゃべりメガネ

108
とにかくハードボイルド。最初っから、最後まで見事にハードボイルド。最近、こういう作品&作家さん、あまりいないかもなぁと改めて思いました。時代背景は国鉄がJRになった頃で舞台は沖縄。沖縄に原子力発電所ができる、できないで奮闘する人々の姿が荒くれ私立探偵「室井」の目をとおして描かれています。この「室井」さんがとにかくカッコいい。今の若い年代の読者さんにはちょっと伝わらないかもしれないけど、とにかくシブい。他の登場人物たちもなかなか魅力的で、450ページのボリュームながらアッという間に読了の海洋冒険作品でした。2023/01/22

mike

79
海鳴りとは海賊放送をする機帆船の名前。1980年代の沖縄。原発建設賛成派と反対派の対立が激化する中、中立の情報を流す事を目的としていた。そこへ元ボクサーの室井がビーチを経営する親友を訪ねて来た。ところが、原発賛成派のとんでもない襲撃に巻き込まれてしまうのだ。息詰まる展開はまさにハードボイルド!しかしカラッとしていてユーモアに富んでいるので読み心地が良い。さらに美味そうな沖縄料理が花を添える。屈強なのに妙に控え目な室井が魅力的で、彼の心の呟きにはクスリと笑える。面白さのわりには読んだ人が少ない。勿体ないぞ!2023/11/16

はつばあば

67
分厚い単行本がスルスルと読了。風間さんの贅沢な内容に目が離せなかった。沖縄の人達を・アイヌの人達を虐げてきた私達本土の人間の心の狭さを恥じる。これこそ島国根性というのか排他的というのか・・。ハンセン病然り部落問題然り。今流行りのイジメも然り。いやいやつまらぬ感情はさて置き、今回は室井の友人ハワードと沖縄の海で原発問題を考える。考えるわけないでしょ!アクション炸裂!と・・台風の海に漕ぎ出した一隻の機帆船「海鳴り」での船酔いシーンが最高だったなんて言ったらいいレビューになりませんかね。2017/08/04

たか。

3
沖縄の人達の米軍基地に対する思いが少しだけだと思うけど分かった気がする。それからキャンプ・シュワブ名前の由来は酷いな。無神経過ぎるだろ。2012/06/03

シーナ@食べ物漫画好き

2
浩の作る料理がまた旨そうですね 室井が捜査依頼を受けて沖縄に飛んで事件を調査していく一匹狼的な話かと思ってましたが そういや船員になってましたもんね2009/05/21

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