内容説明
製薬会社テルンジャパンの埼玉県研究所・三号研究棟で、ウィルス漏洩事故が発生した。漏れだしたのは通称レフトハンド・ウィルス、LHVと呼ばれる禅く未知のウィルスで、致死率は100%。しかし、この三号棟がなぜこのウィルスを扱っていたのかなど、確かなことはなにひとつわからない。漏洩事故の直後、主任をつとめていた研究者・影山智博が三号棟を乗っ取った。彼は研究活動の続行を要請、要求が受け入れられなければウィルスを外へ垂れ流すと脅かす。研究所側は脅迫に屈し、一般市民二人を実験台として三号棟へ送りこむが…。第4回日本ホラー小説大賞長編賞受賞作。