内容説明
８月１日、東大西洋上カナリア諸島のテネリフェ島に着陸しようとした旅客機は、空港の応答がないためにマドリッドに引き返した。それが、全世界を恐怖に叩き込む出来事の発端だった。派遣された科学調査班は、同島の住民・観光客が全滅し、その原因は新種のインフルエンザ・ウィルスと報告した。βウィルス―それは僅かの間に地球全域に蔓延していった。恋人たちの哀しい別れ、各国首脳の苦悩、各地でさまざまなドラマが繰り広げられる。そして、冷戦時に人類という種を存続させるために南太平洋上に建造された『ザ・ドーム』が、再び注目を集める…サスペンスと感動に満ちたカタストロフィ小説の傑作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
55
ちょっと前の作品だが、今読むと絵空事とは思えないようなサスペンス。この作品は、核実験の放射能を被曝して白血病になった女性が、いつか来るかもしれない放射能の冬から人類を守るための千人規模の超大型シェルター｢ドーム｣の建設を企画、彼女の死後｢ドーム｣が完成するという『ドーム 終末への序曲』の続編。核戦争はとりあえず起きそうにはない現代、どんな非常事態に巨大シェルターが必要になるかということで考えられたのが、驚異的なウイルスの世界的な大流行、だった。 βウイルスの流行の速さに翻弄される各国の動き。⇒
yuiyui
0
文明を一から構築することはできるのだろうか。 人は他人を蹴落としても生き延びたいと思うものだろうか。2019/12/27
