内容説明
生と死の狭間を描く新感覚サイコ・フィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ankowakoshian11
3
再読(整理)レトリックがふんだんに散りばめられた彷徨の物語。サトルがある自覚なく(記憶がないまま)彷徨う生と死の狭間の長い一日。黒髪のルル、マキ、そしてオサム。華氏32F°は摂氏0°で氷の融点・水の氷点のこと。不意打ちに訪れた"死"は当事者にとってこんな感じなのかも知れないと思う。物語のベクトルははっきりしていてサトルが"思い出す"か否かが鍵。彼岸に引き止めたい/残って欲しいと願う側の思いと、彼女達の"何か伝えたがっていて物哀しそうな"風情と行動に困惑したりかき乱されるサトル。何処かセンチメンタル。2022/09/15
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