内容説明
同郷の大学生、橋場と北原の人生を大きく変えたのは幻のギタリスト“ジャンゴ・ラインハルト”とジプシーの血を引く女、マルギットとの出会いだった。ジャンゴに心酔していた橋場にマルギットはあらゆる援助をしてくれた。ギターレッスン、アルバイトの紹介、そして夜も。しかしマルギットは突然、橋場の前から姿を消してしまった。あれから13年、月日はそれぞれの人生に様々な年輪を刻んで流れていた。(『ジャンゴの天使』)。故郷を捨てた男と執着する女。関係を精算できないままの男に新たな女が出来た。相手の女はポーランド人。まもなく日本へ亡命してくるという。男の回りで破滅的な歯車が動き出していた。国境を越えた愛を描く国際小説。(『サティを聴く夜』)。