- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > ティーンズ・ファンタジー
- > 電撃文庫
内容説明
国家解体後、連邦制が導入された日本。犯罪者と異国人で溢れる関東州スピアシティでは、クリスマスの喧騒の裏で国を揺るがす2つの事件が起こっていた…。1つ。没落日本が再起を懸ける式典で、英国女王に献上する国宝「肺魚」の盗難。2つ。州を牛耳る2大マフィアが、同盟の契りとして政略結婚させるはずの娘「スーシャン」の誘拐。ともに事件解決へのタイムリミットは、聖なる夜が明けるまでのわずか24時間。そこに首を突っ込んでしまったのは、ハッカーなお嬢様と元マフィアの少年、暴力治安官、キザ探偵、不良シスターetc…そんな悪い人たちの長くて騒々しい1日を描いたブラックコメディ群像劇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
中性色
13
こういう収束していく物語の類は初めて読んだのだけど、こういうものなのかねぇ。登場人物の魅力はわかるけど、この手の話なのに最後になっても、あんまり纏まってる感じではないのがなぁ。基本的に悪人群像劇そのままなんだけど、時々リアルであった出来事が出てきたのはちょっとおもろかった。個人的には出番は少なかったけど、まりやんが好み2014/07/17
羊山羊
8
久々にいい感じの群像劇ラノベに出会った感。磨き上げられた成田良悟フォロワーである。後書きで好きな俳優にサモ・ハンやジャッキー・チェンと書くだけあって、マフィア令嬢誘拐事件と国宝盗難事件の2つの事件が映画的な展開とガッチリハマってするりと夢中にさせてくれる。偶然とトラブルが波乱に次ぐ波乱を呼び、最後に芸術的なまでのハッピーエンドを魅せるさまは快感。映画的展開、に漏れず主要女性陣を魅力的に映すことも忘れない。至高のクライム群像劇。2020/08/20
alafish
8
ブラックコメディ群像劇。ダーティーな世界観が素敵。3視点で2つの事件の真相を追う群像劇の形で物語は進んでいく。必要最少限の説明で進んでいく展開は御都合主義、と言えるかもしれない。だが物語に疾走感を持たせることに一役買っていて、飽きること無く読み進められるし、さほど不快感を感じさせないあたりに作者の優れた技量を伺わせる。セリフ回しや文章にちょっと癖があり、独特の雰囲気が所々に漂っていたり、これが作者の作風ならば今後大いに期待したい。2011/09/12
ごぅ。
7
国宝「肺魚」の盗難とマフィアの娘の誘拐。マフィア・警察・探偵・政府筋・怪盗。様々に思惑が交差して二つの事件から真実に辿り着く群像劇。。ぶっ飛んでるけど、お話としては面白かった。。セーラさんが最強。。2020/09/27
Humbaba
6
互いに完全な信頼など置けないのだから、話半分に聞いておく必要がある。騙すことは良くないことではあるが、良くないことだから他人が行わないと考えたとすれば、それは想像力の欠如である。自分だけではこなせない以上他人を使う必要があるが、使い方を誤ればその対価は自分で支払うこととなる。2015/10/07