- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > ティーンズ・ファンタジー
- > 電撃文庫
内容説明
鉱物商・デバウ商会によって新貨幣が発行され、自由と希望の町となるレスコ。ロレンスはその町で、ホロと共に店を持つことを決める。しかしその矢先、ホロとロレンスの前にコルの頭陀袋を持った人物が現れ、二人はデバウ商会の内部分裂による大きな事件に巻き込まれることとなってしまう。ホロは、禁書を得るためコルとエルサを追ってキッシェンへ。ロレンスは、デバウ商会に追われミューリ傭兵団とともに雪山を越えることになる。バラバラになってしまった二人の運命は―?行商人ロレンスと賢狼ホロの旅を描く新感覚ファンタジー、ついに本編感動のフィナーレ。
著者等紹介
支倉凍砂[ハセクライスナ]
1982年12月27日生まれ。第12回電撃小説大賞“銀賞”受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぺぱごじら
53
商会による新貨幣の発行という、革命的な出来事に沸き立つ街。ホロの故郷ヨイツにも程近いこの街に、店を構えて暮らそうと目論むロレンス達の前に現れたものは?一介の行商人には過ぎた状況から『進む向きを変える』のは臆病ではない。時代の大きな流れに逆らうことはできない、ホロにもそう言ってきた。しかし『金による醜悪な暴力』で商人としての矜持を虚仮にされては黙っていられない。本編最終巻は、第1巻のような経済テイストが強いお話。でも雰囲気が違う理由は、狼と人の、僅か一年足らずの二人の道行きが築いた、これほどまでに強い絆。2011/02/12
メロリン@5月は再読強化キャンペーン!
50
本編最終巻の今巻ですが、最後の方まではロレンスとホロを中心にはあまり描かれていませんが、行商人としてロレンス、狼としてホロの描かれ方はとても良かったです。前巻まででこの作品の描きたかった部分に関してはほとんど見ることができたので、最終巻は最後のピースをはめ込む形にはなりましたが、この作品らしい終わり方でとても良かったと思います。表紙のホロはまさに太陽よりも金貨よりも輝かしい笑顔だと思います。2013/12/31
た〜
44
正にクライマックス。本編ラストにふさわしくシリーズの中でもダントツに面白かった。「これでもか」と言わんばかりに見せ場が次々訪れ息つく暇もない状態。2015/04/22
Yobata
40
デバウ商会により新貨幣発行が行われた自由と希望の町レスコ。ロレンスはホロと共に店を持つことを決めたが、その前にコルの頭陀袋を持った者が現れる。それはデバウ商会の会計ヒルデで、デバウ商会は儲けに目が眩んだ領主の台頭による内部分裂が起こっており、レノスで巻き込まれた禁書を渡して欲しいのだという。商人としての大いなる夢に共感したロレンスは依頼に応じ、ホロが禁書を得るためコルを追いキッフェンへ。しかし、ロレンスはデバウ商会に追われる身となりミューリ傭兵団と共に逃げる羽目に…。バラバラになってしまった二人は…。→2013/08/06
まりも
38
ホロにしかできないことはあってもロレンスにしかできないことはない。ホロがいないことでどこまでいっても自分は行商人であることに気づくロレンスとロレンスと店を構えてのんびり暮らしたいホロ。この物語の結末はそんな賢狼と行商人にふさわしい終わり方でしたね。結局ロレンスはどこまで行ってもロレンスでありお人よしで周りが見えなくなる商人であってなんだかんだそれに付き合うホロがいる。二人の距離感がすごく心地よい物語でした。それにしても紳士なウサギさんが案外萌え要素たっぷりなのには笑った。2013/11/30