内容説明
実父・後醍醐天皇により鎌倉に幽閉された護良親王。その後を追ってきた千鶴子は、囚われの身である護良との生活を始める。幸せな一時に、やがて子を宿す千鶴子。だが、帝からの許しを待つ護良に届いたのは、非情な命令だった―。iらんど大賞2009最優秀賞受賞。
著者等紹介
梅谷百[ウメタニモモ]
魔法のiらんど上で執筆した『妄想ジャンキー』(魔法のiらんど文庫)でデビュー、多数の小説を発表し読者から支持を受け続ける。中でも2年かけて完結させた『キミノ名ヲ。』は執筆中から熱狂的な支持と話題を集め続け、“iらんど大賞2009”で100万作品の中から読者人気投票第1位を獲得、最優秀賞に輝いた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ほりん
26
2~5巻までまとめて。鎌倉時代末期はよく知らない時代だったので,新鮮だった。後醍醐天皇,北条高時,足利高氏(尊氏)など,有名な人物が,それぞれうまくキャラクター設定されていて,面白い。千鶴子と恋におちる護良親王(もりよし・後醍醐天皇の皇子)はじめ美男子ぞろいなのも,女子(すみません,おばさんです)としては嬉しい。巻末に地図,年表もあり,参考文献を見てもよく調べてあって感心する。人物の心情が揺れすぎで,同じような葛藤が何度も出てくるので,斜め読みした部分もあるが,それにしてもストーリーが面白く一気に読んだ。2015/09/01
wildchild@月と猫
19
初めはこの物語でここまで泣かされるとは思わなかった。ラストがどうなるのか気掛かりだったが、最後まで読み切って良かったと思える読後感だった。全編を通してあくまでも激動の歴史を絡めた少女マンガ的なファンタジーなのだが、登場人物一人一人の個性や心情が良く描かれていて、笑いや涙を自然に誘う。「名のある」者も「名もなき」者も、歴史の中で多くの血を流して追い求めた「優しい国」が、この現代に、例え不完全な姿であっても、彼らを礎に実現していると信じたい。目に見えない戦が、今もどこかで繰り広げられているとしても。2015/04/09
hogayan
6
再読。悲しい話ではあるけれど、人の幸せなんてその人次第。自分が幸せと思えることが大事。この本を読んで、南北朝の時代の歴史に興味をもてた。つぎは太平記読もうかな。2015/01/29
ぺち
5
まさかの結末でハラハラしっぱなしだった。千鶴子も大和もほんとに強い人だ。2014/08/31
moe*
4
涙が止まりませんでした..