内容説明
どんなに辛くても、仲間と一緒だからここまでこれた。どんなに悲しくても、あの人との思い出があるからがんばれた。アイドルグループ「47」のセンター、砂吏、17歳。彼女の素顔、初恋、スキャンダル、そして、決意―。異才・嶽本野ばらが紡ぐ、儚い世界を逞しく生きる少女たちへの讃歌。みきとPがりぶに捧げた孤高のラブソングを嶽本野ばらが小説化!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しば
5
この曲は聴いた事がない、、し、ボカロ曲からのノベライズは読まないつもりだったのです、が、野ばらちゃんは別、です。純粋に小説として読みました。どんな曲でどんな歌詞で、とかは知らないけれど小説として、展開も、野ばらちゃん。どれくらい、某アイドル団体に近い話なのかもわからないけれど、面白かったし、野ばらちゃんの文章、好きだし。2015/03/17
陽子
4
テレビの向こうで輝いているアイドル。 キラキラしていて、楽しそうで、憧れ、羨ましいと思ったこともあります。 しかし、裏では仲間でありライバルであることに戸惑ったり、競争心にうんざりしたり、大人たちのやっていることに納得いかなったり、苦しい思いも沢山してると思います。 それでも笑顔を絶やさないアイドルってやっぱりすごいなって思いました。2015/08/02
Kaoru
3
アイドルの小説。嶽本野ばらさんの小説は堅くなくとても読み易い。曲中では主人公と男の子の恋愛が色濃く描かれていたが、小説ではそれ以外のアイドル同士や大人とのいざこざも同量で描かれていた。女子同士の気持ちの彩度が高く野ばらさんらしい作品。2023/01/17
ひとみ
2
アイドルグループ47の一期生でセンターを務める砂吏には、かつて廃校の音楽室で楽器のギターの演奏を教えてくれた男の子がいた…という恋愛もののようなエピソードが挿入されるが、本筋では直球の芸能青春小説で少年の存在は遠景になっている。アイドル達の憧れや友情や嫉妬などの入り混じった絆や、ほんの一時期にしか活動できないアイドルに泥臭いまでに全力をぶつける少女達の物語がメイン。ボカロ小説だからか、著者特有のクセは控え目だったのがちょっと寂しいが、架空のアイドル達を書く筆致は楽しそうではあった。2015/05/01
雨音
2
ボカロのノベライズは今まで読んだことはなかったものの、野ばらちゃんの書き下ろしということで初めて手に取ってみた。好きなものをきちんと作品に昇華させているというのは毎度のことながらさすが。野ばらちゃん色はありつつ、歌詞ともリンクしていて全体的に読みやすかった。一つの作品がほかの媒体や他のアーティストを通して広がっていくのは純粋に良いなと感じた。2015/03/16