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内容説明
地味なOL生活を送っていた美咲は、アイドルのようなルックスの若くお洒落な彼氏と付き合っている。ようやく捕まえた愛しい彼のため、借金の連帯保証人にまでなっていた。だがある日、彼に引き合わされのは、ヤクザな男たち。まんまと騙され、美咲は風俗に売り飛ばされることになる。自暴自棄になった彼女は、走ってきた車に思わず身を投げるのだが―。『太陽のあくび』で“メディアワークス文庫賞”を受賞した著者が放つ、死の薫り漂うミステリアス・ストーリー。
著者等紹介
有間カオル[アリマカオル]
東京都出身。法政大学文学部哲学科卒。『太陽のあくび』でメディアワークス文庫賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
48
歳なんですか、この間「ほどなくお別れ」を読んで今度は同じ葬儀でも・・どちらかと言うとこちらの方が現実的なんじゃなかろうかと。ほんと女を騙す男もカスだけど、これだけ男に騙されてまだ懲りない。我が娘なら怒り心頭ですわ!。これを美咲の起死回生物語だなんて思えない。またつまらん男に騙されるだけじゃないかしら。彼女はやっぱり死んでいて黒木さんは死神だと思われますか?黒木さんをそんなに悪い奴だと思えないんですよね。あのクソ敏士の方が数段悪魔だわ。遺産、これは無い方がいい。親が死んだだけでもう他人になってしまう哀しさよ2020/05/29
dr2006
40
毎春儚く神妙に咲く”桜”と輪廻の”死”は親和性が高い。恋愛詐欺で全てを失い落胆した美咲は、走行してきた車に身を投げる。運転していたのは、葬儀屋を得意先とする遺体ブローカー黒木だった。この作品は、生きる意味を見いだせなくなった一人の女性が、遺体ブローカーの仕事を通して再生していく物語だ。ほっこりとは真逆の暗然たる設定に対し、人物造形(キャラ)がくっきりサバサバしていてとても読み易い。続編は無い様だが、黒木によって再生した美咲の成長が見たいと思った。日本の葬儀の慣習についても勉強になった。2019/03/24
すみの
30
地味系OL美咲は年下の彼の借金保証人となり、その彼に売られて人生のピンチ。死んでも嫌な状況なら死ぬしかないが、神様なのか死神様の一存で生き返る…?自分の死体を眺める美咲の場面はニガテ。だがそこからの展開があらら。葬儀ブローカー・黒木が謎めいているがやっぱり死神様なのだろうか、だろうなあ。美咲が人生をやり直したいと思わせた記憶にある桜を黒木と探しに行くドライブはもう少し読みたかった。2017/02/22
coco夏ko10角
24
美咲が頭弱すぎるのがちょっとなぁ…(その方が物語が進めやすいからしょうがないんだろうけども)。登場する桜を想像するととても綺麗で、映像で味わってみたい。設定はいいと思うんだけど、もっと面白くできそうなのにもったいない感じ。2014/08/28
巨峰
22
主人公と彼女を騙した元彼に、何も感じなかった。。。死体ブローカーや葬儀屋は誰でもしたい仕事じゃないし、プロにならないとできない仕事ですね。黒木は、結局何だかわからないところが魅力があるかな。2010/10/31
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