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内容説明
白州高校の理事である分家“ひじり”の当主、砂姫が国外より帰還した。それにより入手したのは秋津依紗子に関する新たな情報。今まで座して待つしかなかった戦いを攻勢に転じさせることができるかもしれない―そんな希望の中、景介たちは学校の書類に記載されていた依紗子の住まいへと調査に赴く。しかし一方で、繁栄派の面々も各々の思惑の中、静かに動きを見せ始めていた。枯葉の記憶に掛かる靄。枯葉に対する景介の思い。型羽の過去。棗の迷い―それぞれの抱えていた問題が戦いの中で露になっていく中、依紗子の狂気は景介たちに何をもたらすのか?シリーズ佳境、第四幕。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
27
再読。一族内の血みどろの争いもいよいよ佳境へ近づいた中、景介は「かみらの枝」の本当の力を使いこなせるようになる…な話。物語も終盤に近づいた事で、これまで明らかにされていなかった伏線の開示や新たな伏線が張られたりとシリーズ的に、この巻は非常に重要な1冊となってますね。檻江・型羽のほんわか友情劇や景介・枯葉のドキドキラブコメ模様と癒し要素もありますが、作品全体を覆う不穏な雰囲気は更に強まった印象。基本的に作者さんは最終巻の前が一番エグイ事をやる人なので、どんな時でも安心できないんですよね苦笑 次巻も読みます。2015/08/15
U
10
じわじわ忍び寄ってくるかんじと、怒濤の後半。かみらの杖はあんななりなのに怖い蔵物ですな。この「運命」の藤原フラグ感…… 檻江さんと景介のどこか奇妙な、でもやさしい関係が好き。疑似家族的な。2013/10/18
(●▲●)とらうまん(*^◯^*)
10
決意、覚悟、謎、狂気、誘惑。様々な謎と思惑が複雑に絡みあい、いよいよ舞台に役者は出揃った感じでしょうか。 かみらの枝を用いた闘いに幅がきくようになり、最初は巻き込まれたり拐われたりだった景介も主人公としてすっかり頼もしい男になりましたね。そのぶん、これから残酷な真実に直面しどん底に叩き落とされるであろう枯葉が心配になるところ。 ・・・煉獄姫も最終手前の5巻が一番えげつなく絶望的な展開だったからなー。おそらく本シリーズもそうなんじゃないかと、次回読む時は心してかかりたいと思いますメガネ(あとがき小ネタ便乗w2013/08/31
羊山羊
6
枯葉が白洲高校にやってきた!ド定番のイチャラブに苦笑を覚えつつ、本題は鈴鹿一族の相談役「ひじり」の砂姫と玄に出会うこと。そして敵、秋津衣紗子の旧家に話が及び、話はどんどん暗くなってゆく。鈴鹿一族の真実ににじり寄る度、心を折られてゆく枯葉を不器用に支えようとする景介がかっこいい。特に今回は景介、男を見せた。木陰野の「こういう時はね、『ごちそうさま』って言っておくもんなの」って言葉が本著一番の名言である。満足。2021/07/21
コリ
6
景介と枯葉のやり取りにニヤニヤしてたのも束の間、水面下で暗躍する動きが不吉で怖い怖い。2012/01/08