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内容説明
木島高校には「普通じゃないモノが見える少女が生徒の相談にのってくれる」という有名な噂がある。夕日が落ちていく放課後、誰もいない教室にたたずんでいる神崎早苗は、この教室に相談者が訪れる“未来”が視えていた。「だってあなたは世界に絶望してるもの」早苗が言葉を投げかけた先には一人の生徒が呆然と立ち尽くしている。「お前は絶望しないのか…?」“生命”が視えることで、『死』の影に脅え生きることに絶望してしまった三島洋平は、焦燥と羨望を織り交ぜた表情を浮かべ、早苗に問いかけるのだった。こうして“未来”が視える早苗と“生命”が視える洋平は出会いそして―これは二人が奏でる救済のコンチェルト。
著者等紹介
扇風気周[センプウキマワル]
兵庫出身。数年間にわたって会社に勤めた後、フリーのライター業を開始。『視ル視ルうちに好きになる』で作家デビュー。1985年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
53
「未来」が視える早苗と「生命」が視える洋平。二人が少し変わった運命の出会いを果たし、相談者の事件を解決していくお話。辛かった過去を乗り越えて未来と向きあおうとしている早苗と、そんな早苗を大切に思っている洋平には、困難にもお互いを信じられる関係があって、あんなにも近いのに埋められない距離があって。それでも洋平への想いを迷わない早苗の強さと、応えようとする洋平の切ない関係が、あまりにも自分の好みにどストライク過ぎてとても素晴らしかったです。これは本当に続きが読みたい。二人にはどうにか幸せになって欲しいなあ。2014/06/12
中性色
50
個人的にこの手の話はあまり読んだことがないのでどうなるかと思ったけど、思いがけず良作を引けたようで。2人の元の設定や能力から冷淡な感じを受けたけど、結構感情的だったのも良かったし、すらすら読めた一因にもなってるかも。基本的に短篇をつなげている感じだけど裏でちゃんと一本仕組んであるのも好印象。しいて言うなら時系列が突如ガツンと変わる部分がいくつか見受けられたことぐらいかな。2014/07/23
(●▲●)とらうまん(*^◯^*)
45
【★★★☆☆】「お前は絶望しないのか……?」 未来が視える少女と生命が視える少年、綺麗なイラストに見合った優しい物語でしたけど、無難にまとまりすぎていて印象に残りにくいかなと。 文章は拙さも目立ちますが新人さんだしむしろ今後の伸びしろがあると思えば。 1巻完結でも読める作品ですが、早苗・洋平ともに掘り下げの余地はぜんぜんあるので、個人的には続刊で化けること(去年でいう失恋探偵ももせみたいな感じで)を期待したいですね。2014/08/14
アウル
39
良かった。未来が視える少女と生命が視える少年の話。いろんな人の相談を解決しながらお互いを深め前に進んでいく関係が良かった。個人的には各依頼者の相談を解決するシーンがベタな展開なんだけれども好きだな。最後までどうなっていくのか気になるので続きが読みたい。2014/06/14
まりも
38
電撃文庫は大賞作よりも拾い上げの方が自分の好きなタイプ多いな。未来げ見える少女と生命が見える幽霊の少年の切なさの残る物語。色んな人を手助けする活動の中で見えてくる二人の絆がすごく輝いて見えます。強い絆と信頼関係を持った両想いの二人だからこそ決して埋める事の出来ない距離があることの苦しさ、切なさが作品にいい影響を与えてるね。二人には幸せになって貰いたいので続けてほしい作品です。2014/06/13