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出版社内容情報
三途の川のほとり。江戸風情溢れる不思議な町でカウンセリングルーム『玉匣』を営むのは柔和な笑顔に端正な顔立ち、凝固しかけた血のような羽織を着た青年、三瀬川。悩める地獄の住人たちは、今日も玉匣を訪れる。
内容説明
働きすぎて階段から落ちた平凡なOLの貴子。目覚めた先は、三途の川のほとりだった。悲嘆に暮れる貴子の前に、この世の者とは思えない美しい青年・三瀬川が現れる。彼の額には、二本の角があった。有無を言わせず貴子を連れて三瀬川が向かったのは、江戸情緒溢れる不思議な町。彼はそこでカウンセリングルームを営んでおり、貴子に助手をしてほしいのだという。地獄薀蓄も満載。毒舌だけど癒し系、冥界カウンセラー三瀬川さんによる、地獄の住人たちの相談受付始まります。
著者等紹介
佐野しなの[サノシナノ]
第7回電撃hp短編小説賞“大賞”を受賞し、2007年に電撃文庫よりデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
40
気が付いたら地獄に落ちていた貴子。なりゆきで、カウンセラー三瀬川の助手をつとめることとなってしまう。地獄なので、けっこうグロテスクな描写もあるのですが、それを除けば笑ってしまうような展開もあって、楽しめました。地獄におつとめしている人(?)にも、悩みがあるんだなぁ・・・。2015/07/13
ゆなほし
30
働きすぎて階段から落ちて死んだOLの貴子は、地獄の冥界カウンセラーの三瀬川という鬼に、助手になってほしいと頼まれ…。地獄を舞台にした人生相談物語だが、レーベルの割にかなりぶっ飛んだキャラや、なかなかアウトな単語の連続で、まるでラノベのようだと思ったら、著者はラノベ出身のようでなるほど納得。地獄のカウンセリングという新しい着眼点は良いと思うが、キャラ設定や会話がいかんせん軽すぎて、話に重みが出なかったのが残念。脱章のタイトルと、三瀬川の本名についてのくだりは面白かった。2020/03/15
ううち
23
部署(?)ごとに悩みもそれぞれで、地獄で働くのもなかなか大変そう。地獄の情報がびっちりで読み応えありました。セクハラ発言が多めの三瀬川さんですが、心に響く言葉も多かったです。貴子ちゃんとの会話は、胸キュンもあり、テンポよくて楽しめました。優しく面倒見の良いいなずまさんがタイプです。2015/09/17
しのぶ
18
さらっと読めるラノべかと思いきや地獄薀蓄カウンセリング薀蓄が多くて時間がかかった作品。読み応えありました。2015/08/26
sarie
15
階段から落ちて目覚めたら三途の川のほとり。不思議な町へ連れて行かれ、地獄のカウンセリングルームを手伝うことに・・・というお話。 地獄蘊蓄満載の連作短編の形をとった長編。 第1章の出会ってから手伝うようになるまでの流れは正直主人公にイラッとしてつまらなかったのですが、それぞれの地獄の薀蓄に絡めた物語は面白かったです。ラストはあっさりし過ぎで、もったいない感じでした。続編があったら楽しめると思います。 2016/11/21