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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
お昼寝ニャンコ
13
再読。遊郭モノ。吉原を支配する絶大な権力を持つ惣支配《きみがてて》の"獏"と、男に売られ苦界に身を沈めた松の位の太夫"紫木"の物語。とても古いコミックなのだが、《吉原》という特殊な場所で、許されない筈の者同士の想い…。しきたりや遊女の苦悩、置かれた立場や生活ぶりなどが良く出ている作品だと思う。今は高い地位に在るが恵まれない出生を持つ獏と、恵まれた育ちから男の為に転落した紫木の切なく、時に滑稽なやり取りがテンポ良く小気味良い。しばらくするとまた読みたくなる、数え切れないくらい再読している本。2016/09/10